クルーグマンーヴィクセル的枠組みで最近の経済論戦を考えると、まず自然利子率を投資と貯蓄が等しい利子率と考える。このときこの架空の自然利子率を均衡実質利子率と読みかえる。ところでこの自然利子率がいまマイナスかまたはきわめて低水準であると考える。 その一方で市場実質利子率(=名目利子率ー期待インフレ率)がこの自然利子率よりも高い水準に「高止まり」している状況を考える。例えば、クルーグマンはマイナスの自然利子率が存在するとして、名目利子率はゼロが下限なので期待インフレ率の項目がデフレ期待ならば、市場実質利子率はこのデフレ期待の分だけプラスとなり「高止まり」になる、という指摘。 さてこのように市場実質利子率>均衡実質利子率という事態を解決するために 1 将来の金融緩和にコミットすることで、デフレ期待をインフレ期待に反転させて、市場実質利子率=均衡実質利子率 にする方策(リフレ派) 2 こーぞ改革に