Name (required) Mail (will not be published) (required) Website Pages about shungoarai Film List 2017 Reading List 2017 Recent posts [映画] 2017年に映画館で観た51作品一覧 2017年12月31日 [映画] 2017年7〜9月の映画感想 2017年10月1日 [BookReview] 政権初期の内紛に見る戦略論や組織論:亀田俊和『観応の擾乱』 2017年8月28日 [BookReview] 頻繁かつ迅速な小さな決定による将来の大きな決定の回避:野中郁次郎『知的機動力の本質』 2017年7月12日 [映画] 2017年4〜6月の映画感想 2017年7月1日 Archive 2017年12月 2017年10月 2017年8月 2017年7月 2017年6月
▼Week35-#01:亀田俊和『観応の擾乱:室町幕府を二つに裂いた足利尊氏・直義兄弟の戦い』(中公新書, 2017年) 感想:★★★★☆ 読了:2017/08/27 土曜の日経新聞朝刊に歴史学者の平山優氏による書評が載っていた。 本書は、複雑な政治史と内乱を経て形成されていく幕府の政治機構などを、実にわかりやすく描きだした。とりわけ、まず事象に関する定説、通説を置き、その問題点を研究の現状をもとに指摘、さらに史料に基づく亀田氏の考えが対置される叙述は、スリルに満ちており、初学者でも歴史学の醍醐味を十分愉しめることだろう。(記事リンク) 興味を持ってメモ代わりにツイートをしたところ、著者の先生にリツイートいただいたので、早速購入して読んでみた。 この本は面白そう。 / “観応の擾乱 亀田俊和著 室町初期 骨肉の争いを解く :日本経済新聞” https://t.co/O460FQkIQ4 #
歴史上、陸海空の三軍と異なりたびたび「不要論」の浮上した海兵隊は、「1775年の創設以来、何度も存在価値を問われてきた組織であり、その度に自己革新組織として変わり続けて成果を出し、すなわち知的機動力を発揮し新たな存在価値を創造」(p.171)してきた。「水陸両用作戦」・「機動戦」といったパラダイムはそうした「自己革新」の産物でもある。 MEU[Marine Expeditionary Unit, 海兵遠征隊]は、通常の隊が通常任務と特殊任務の両方を遂行するので、特殊部隊ではない。陸軍のグリーン・ベレーやデルタ・フォース、海軍のシールズ、空軍のAC-130ガンシップは特殊部隊であり、高い投資で高度の専門性を育成するエリート集団であるが、MEUは海兵隊の通常の隊で構成され、通常任務と臨機応変の専門技術をもつ。(略)海兵隊では、ライフルマンが航空機、ヘリコプター、戦車などを動かしていると言ってよ
▼Week26-#01:リー・ギャラガー『Airbnb Story:大胆なアイデアを生み、困難を乗り越え、超人気サービスをつくる方法』(日経BP社, 2017年) 感想:★★★★★ 読了:2017/06/29 はじめてAirbnbを使ったのは2011年6月のこと。会社を移るインターバルの休暇で行った旅行の裏テーマは「Airbnbを使ってみたい」ということで、帰国した後にそれをブログに書いた([雑記]帰国しました(メモ1:Airbnbを使ってみた))。 ひさびさに起業ストーリーものの本を読み始めたけれど、途中で全く飽きが来ることなく読み切った。5月末に邦訳が出たばかりで、原書 “Airbnb Story” も今年の2月に刊行されたものなので、シェアリングエコノミーのユニコーン Airbnbをかなり直近の出来事まで追った本。 本書は、デイビッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』の
久々に#シネスイッチ で映画を観た気がする。前回観にきたのが何であったか、思い出せないくらい。 ヨーヨー・マの主催する『シルクロードプロジェクト』に参加する世界各地、様々なバックグラウンドの音楽家を追うドキュメンタリー。中国出身の琵琶奏者、イランの伝統弦楽器奏者、シリア出身のクラリネット奏者、スペイン ガルシア地方出身のバグパイプ奏者などなど。 伝統音楽を重んじる人たちからの反発・非難に会いつつも、異文化と接することで文化的アイデンティティを確かめ、新しい創造をしていこうとする姿や、彼らの背景に根差す様々な悲劇をよく描いている。 音楽にせよ、言語にせよ、相手と同じ「言葉」で語ってみるということの重要性や、その姿勢を見ることのできる作品。 2017年 通算6本目 感想:★★★★☆ #MusicOfStrangers #Film #Movie #YoYoMa #MorganNeville #M
▼Week12-#01:池田信夫『「空気」の構造 – 日本人はなぜ決められないのか』(白水社, 2013年) 感想:★★★★★ 読了:2017/03/25(再読) バタバタしてしまったので当初予定していた論文を置いて、3年ほど前に一度読んだことのあるやや読みやすめの本を再読。とはいっても、ここ最近の自分自身の問題意識からバイネームで書名が念頭に挙がっていて読み返したかった本でもあります。 本書は、サブタイトルにあるように「日本人はなぜ決められないのか」ということをテーマに、有名な「日本人論」を参照しながら日本的組織の特徴を論じた書籍。そういった意味では、本書中でも取り上げられる『失敗の本質』と同様、組織人として得るものが多い本です。冒頭で「これまでの日本人論は学問的な根拠のない印象論が多いので、本書では経済学や歴史学の成果を応用して、なるべく学問的に考えてみたい」(池田『「空気」の構造』p
▼Week11-#01:新藤晴臣『アントレプレナーの戦略論 – 事業コンセプトの想像と展開』(中央経済社, 2015年) 感想:★★★☆☆ 読了:2017/03/17 2冊続いたファイナンス関連を離れてアントレプレナーシップに関する書籍に戻りました。大阪市立大学大学院(アントレプレナーシップ研究分野)准教授による『アントレプレナーの戦略論』は、大企業に関する研究をもとに発展した経営戦略論の新興企業への適用をテーマとして書かれた本。 「アントレプレナーが〔大企業の研究に基づいて開発され、実践への適用事例としても大企業のものが多い〕経営戦略論を実践に適用しようとした場合、かなりの労力と(自己流に近い)解釈が必要」(新藤『アントレプレナーの戦略論』ii)という課題意識から書かれているので、巷間に広まっている有名なフレームワーク(3C、4P、PPM、SWOT、5フォースなど)をどのように使いこなす
▼Week10-#01:宮増浩『管理会計 実践入門』(日本実業出版社, 2012年) 感想:★★★☆☆ 読了:2017/03/09 ▼Week10-#02:石野雄一『道具としてのファイナンス』(日本実業出版社, 2005年) 感想:★★★★☆ 読了:2017/03/13 2017年第10週は、ファイナンス関連で2冊の入門書を読みました。実務ではファイナンスもアカウンティングも司ってはいるものの、すべて必要に迫られて実務で覚えてきたものであるので、基礎から体系だって学んだことはなく、かといってブリーリー&マイヤーズによる有名すぎる教科書『コーポレート・ファイナンス』にいきなり手を付けるのも日和ってしまい、まずは簡単な書物で概要を押さえてから、と考えました。この2冊はともに日本実業出版社の書籍ですが、同社のファイナンス関連の書籍のラインナップには、数年前に読んだ磯崎哲也さんの『起業のファイナン
▼Week08-#01:近藤隆雄『サービス・マネジメント入門(第3版)』(生産性出版, 2007年) 感想:★★★☆☆ 読了:2017/02/26 第8週の課題図書は、先週の課題図書に引き続きサービス・マネジメント関連のテーマで、日本人研究者による入門書。先週のラブロック&ライトによる『サービス・マーケティング原理』がかなり広範な大著だったので、今週の本は内容的に重なる部分も多く、手早く読むことができた。 本書は、主に(著者による訳書もある)リチャード・ノーマンの研究実績を辿りながら、サービス・マネジメントについて概説している。ところどころ著者による主観的なエッセーのような箇所もあるものの、題名に「入門」と書かれているだけに入門書としての良さもあり、それは特に、研究史的な概観を示したり、欧米で発展した議論を日本に適用する場合の特殊性などを書いている箇所に現れている。 「サービス・サイエンス
▼Week07-#01:C.ラブロック, L. ライト『サービス・マーケティング原理』(白桃書房) 感想:★★★★★ 読了:2017/02/22 第7週目の課題図書は、400ページ近い大著だったので先週1週間では読みきれず少し期限をオーバー気味で読了したこちらの書籍。米 ハーバード・ビジネススクールやスイス IMD(国際経営開発研究所)などで教鞭をとってきたサービス・マーケティング分野に関する先駆者であるC. ラブロック博士による概説書。ふだん「サービス」を扱う企業のマネジメントに関わっている身からすると、どこに書かれた内容もそのひとつひとつが身に覚えのあるようなことで、ゆえに決して目新しいことがあるわけではない部分も多いのですが、「サービス」に関する多岐にわたったチェックポイントを網羅的に書いた本で、同じような立場にある方や、サービスを設計・企画するような方には必読書のように思います。
▼Week06-#01:鈴木良隆(編)『ソーシャル・エンタプライズ論』(有斐閣, 2014年) 感想:★★★★☆ 読了:2017/02/11 第6週目の課題図書は、先週の課題図書に引き続いて一橋の経営学修士コースの講義をもとにした書籍で、もともと「企業家と社会」という科目での講義をまとめたもの(リンク:著者による解題)。編者が先週の図書の著者と一緒ということもあり、後半のいくつかの章(特に第10章「日本における企業の出現と社会」での日本企業の労働力の確保の仕方と、それによる労使関係に関する議論の箇所)は内容的にも重なる部分もありました。 上記のリンク先で著者が自ら書いているように、もととなった科目「企業家と社会」が講義されているときに発生した東日本大震災後のことが本書の内容にかなり色濃く反映されています。震災の復興の火急性によって日本においてもソーシャルエンタープライズ(社会起業)への眼差
▼Week05-#01:鈴木良隆・橋野知子・白鳥圭志『MBAのための日本経営史』(有斐閣, 2007年) 感想:★★★☆☆ 読了:2017/02/05 第5週目の課題図書は、一橋のかつての経営学修士コースで講義されていた「日本経営史」の討議資料をまとめたという本書。タイトルとは裏腹に、ビジネススクール的な内容というよりは、しっかりと研究書的で読むのには結構時間を要しました。 ことさら「日本経営史」と銘打っていたり、そもそも一橋のコースでの講義ということもあってか、日本の(どちらかというと)古くからの企業に勤めている方々が知っておくと良いかもしれない戦前から2000年代初頭(本書は2007年刊行)までの日本の産業史と、そこにおける「大企業」と「中小企業」というプレイヤーについてさまざまな角度から扱っています。通史的な内容もあれば、仮説を立てて検証をしていくという章もあります。 具体的なケース
▼Week03-#01:C. クリステンセン『イノベーションのジレンマ(増補改訂版)』(翔泳社) 感想:★★★★★ 読了:2017/01/22 第3週目の課題図書は、ハーバード・ビジネス・スクールのクリステンセン教授の名著『イノベーションのジレンマ(原題 “The Innovator’s Dilemma – When new technologies cause great firms to fail”)』。書名は広く知られているものの、きちんと読まれたことのない本の代表格であるようにも思います。邦訳書 巻末の「解説」にも書かれているように、本書はクリステンセン教授の先行するさまざまな論考をもとにまとめあげられており、それらの一部はビジネススクールでの教科書として定評のある『技術とイノベーションの戦略的マネジメント(原題 “Strategic Management of Technolog
▼Week02-#02:R. カーツワイル『シンギュラリティは近い – 人類が生命を超越するとき[エッセンス版]』(NHK出版) 感想:★★★★☆ 読了:2017/01/15 第2週目の2冊目は、未来学者レイ・カーツワイルの『シンギュラリティは近い』。2005年に出版された “The singularity is near”(邦訳『ポスト・ヒューマン誕生』, 2006年)のエッセンス版。一冊を通して扱う技術的特異点(シンギュラリティ)とは、「われわれの生物としての思考と存在が、みずからの作りだしたテクノロジーと融合する臨界点であり、その世界は、依然として人間的ではあっても生物としての基盤を超越している」(『シンギュラリティは近い』p.15)と説明されています。コンピュータの計算能力の飛躍的な向上がさらなる技術革新の速度を速めていき、脳と機械が接続されたり、ナノボットテクノロジーによって人間
▼Week02-#01:P.F. ドラッカー『イノベーションと企業家精神【エッセンシャル版】』(上田惇生訳, ダイヤモンド社) 感想:★★★★☆ 読了:2017/01/10 第2週目の1冊目は、ドラッカーの名著。しかし、完訳版は結構な分量なので、まず一巡目は「エッセンシャル版」でショートカットしてしまいました。それでもかなり濃い内容になっています。 本書の趣旨は、いかに「イノベーション」という営みをサイエンスし、きちんとマネジメントできる(つまり企業活動へと適応させる)かということ。原題は “Innovation and Entrepreneurship” となっていますが、「アントレプレナーシップ」とはいうものの、けっして起業家・創業者に絞ったようなテーマを扱っているわけではなく(特に第2部で扱っているように)ベンチャー企業のみならず、民間の既存企業やあるいは公的機関すらもその扱う対象と
▼Week01-#02:M. レビンソン『コンテナ物語 – 世界を変えたのは「箱」の発明だった』(村井章子訳, 日経BP社) 感想:★★★★★ 読了:2017/01/08 地元の駅では、普段使う在来線の電車と同じ線路の上を貨物列車が走っていて、幼い頃から石炭やコンテナを運ぶ列車をよく眺めていたので、「コンテナ」というものは親しみがあるというか、少なくともずっと昔からあるものだと思っていましたが、そうではなく、その歴史はまだ60年程度。本書は、その「コンテナ」の歴史とそれがもたらした影響を丁寧に描いた書物。 構成は、コンテナの発明に至るまでの海運業の前史と、マルコム・マクリーンという天才的起業家の起こした発明について記述した前半に続き、後半ではコンテナリゼーションがもたらしたロジスティクスの変化や、物流産業にとどまらないグローバル化への影響について詳述しています。 マルコム・マクリーンがすぐ
今年は計画的に読むべき本を読もうと、ひとまず3月末までの各週に読むべき本をリスト化してみました。そのリストに沿って、毎週2冊程度のペースでコンスタントにインプットしていきたいと考えています。 ▼Week01-#01:永野健二『バブル – 日本迷走の原点』(2016.11, 新潮社) 感想:★★★☆☆ 読了:2017/01/05 年末年始休みの後半に読み出したのは、バブル期の経済事象を日本経済新聞 証券部の記者として追っていた著者による80年代バブル経済を振り返った本から。話題作となった『住友銀行秘史』と前後して、約20年を経てこの時期に「バブル」をテーマとした書籍の出版が相次いだのは、長期化する現政権下での経済政策にバブルの萌芽が見られることへの警戒感によるものからでしょう。 住友銀行の元取締役によって書かれたイトマン事件の顛末に関する前掲書が当事者による定点記録であるのに対して、永野氏の
ネットサーフィンをしていたら、蔦屋書店イオンモール幕張店で「東大EMP課題図書30選ブックフェア」なるイベントが先日まで開催されていたことを知りました(リンク:東京大学出版会)。「東京大学 エグゼクティブ・マネジメントプログラム(東大EMP)」は、組織のトップやその候補に対して教養教育を施すプログラムです。 30選がどういった書籍のラインナップになっているのか気になったのですが、Web上にそのソースがなかなか見当たらず、ようやく「週刊東洋経済」(2014年1/11号)の第2特集「1%の人になるための読書術」に収められていることを知りました。 ビジネスパーソンを対象としたプログラムではあるが、EMPはMBA(経営学修士)を取得するためのビジネススクールではない。学ぶのはサイエンスを中心とした、知と思考の最前線。「課題解決は特定領域の専門知識だけでもできる。だが、課題設定は多様な思考方法を知っ
東洋経済オンラインの「今週のHONZ」の記事で目にして気になったので、すぐ書店で買い求めて読了。取材で得た生々しい情報が読みやすい筆致で書かれていて、読み始めるとラストまで一気に読み進められました。 朝日新聞の特派員として北京で6年半を過ごした筆者は、 権力闘争こそが、中国共産党を永続させるための原動力なのではないか――。(略) こうした見方をすると、習の評価も変わってくる。過去に例のない激しい闘争の末に誕生したからこそ、共産党にとっての最大の正統性を持ち、歴代の指導者よりも権力基盤をより早く強固なものにすることができたと言える。(pp.7-8) という見方をしながら、「トラもハエもたたく」という習近平が進めている汚職摘発と、その裏側にある権力闘争の真実を描いています。 薄煕来や周永康の汚職事件の背後にあるより巨大な事件については、本書の第八章以降に譲るとして、私が本書を通じて興味深く思っ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く