渓流沿いのハイキングコースとして人気が高かった兵庫県西宮市のJR福知山線廃線跡が、15日から一般開放される。古い枕木が残る廃線を、紅葉を楽しみながら散策できるため家族連れや鉄道ファンの間で人気を集めていたが、本来はJR西日本の私有地で立ち入り禁止。安全対策工事を終え、正式な遊歩道として整備された。 ■渓流を眼下に…30年前の枕木そのまま 廃線跡はJR福知山線生瀬(西宮市)-武田尾(同県宝塚市)間の約4・7キロ。昭和61(1986)年の複線電化に伴いトンネルが多い新線に付け替えられ、武庫川の渓流沿いを走る路線は廃線となった。 このうち宝塚市内の約1・5キロは、無償で貸与を受けた市が遊歩道を整備。一方、西宮市内の約3・2キロには鉄橋やトンネルもあり、JR西は周囲を立ち入り禁止としていたが、春にはサクラ、秋には紅葉が楽しめるハイキングコースとして人気を集め、通行を黙認する状態が続いていた。