パソコンを導入する目的は「パソコンのハードとソフトを導入する」ことではない。当然,パソコンを導入した成果は,ハードとソフトを導入しただけで得られるものではない。パソコンを利用する社員全員が,「何のために使うのか」,「どんな成果を得たいのか」といったことについて共通認識を持つことが何よりも重要である。共通認識を持ち,「使わなければならない」という状態になって初めて,パソコンの利用は始まる。 パソコンが普及し「一人1台体制」がほぼ当たり前のこととして受け取られるようになった。多くの企業で「生産性の向上」というスローガンのもとにパソコンが大量導入された。だが,実際に有効に活用されているかといえば,まだまだ活用度は低い。 「これから先,パソコンがなくては仕事をやっていけない」といって導入を急いだ経営者は,大規模な投資の回収はどうか,という意識になっており,活用度の低さに不満を抱いている。 パソコン
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