大正から昭和初期にかけて横浜中華街で作られていた「周ピアノ」と呼ばれる古いピアノが、修復作業を経ておよそ100年ぶりに地元に戻り、11日披露されました。 周ピアノは1912年、大正元年に華僑の周筱生氏が横浜中華街に設立した工場で製造されたピアノで、昭和20年5月の横浜大空襲で工場が全焼したため製造が途絶えました。 地元の中華街には2台しか残っていませんでしたが、4年前に愛知県で見つかった1台が埼玉県の業者によって復元され、11日横浜山手中華学校で、児童生徒500人余りと周氏の子孫たちが見守るなか、披露されました。 周ピアノは1本の木でとれた材料だけで作られていたのが特徴で、このピアノもできるだけ元に近い材料を探して修復されたということです。 子どもたちは、およそ100年ぶりに地元に戻ってきたピアノの澄んだ音色に聞き入っていました。 周氏の孫の周斐宸さんは「すばらしい音色を聞けて感無量です。