ラインハウゼン(Leyhausen, P. 1982. ‘Katzen - eine Verhaltenskunde’;邦訳版 今泉吉晴・今泉みね子「ネコの行動学」pp.366.)は,猫が家に獲物を持って帰る行動について,猫が仔のために獲物を持って帰る育児行動が基本であり、このケアの対象が飼い主にシフトしたことにより生じると説明した。その証拠として,小型の獲物を持ち帰ったときに発する「マウス啼き」,大型の獲物を持ち帰ったときに発する「ラット啼き」をちゃんと使い分けていることを上げている。猫にとっては,飼い主は猟を全然しない不適合的ハンターであって,「自分がやらねば誰がやる!」という極めて利他行動的な意識から飼い主を養おうと獲物を取ってくるのだという話だ。 既に,随分昔の話だが,これについて論議したまともな論文や実験を見ない状況であるかどうかについての最近の研究についての文献ワークは,実際の
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