デイヴィッド・グロスマンの『死を生きながら イスラエル1993-2003』を読んだ。 死を生きながら イスラエル1993-2003posted with AZlink at 2011.4.20ディヴィッド・グロスマン,二木 麻里 みすず書房 売り上げランキング: 689923 Amazon.co.jp で詳細を見る 著者のデイヴィッド・グロスマンは1954年、エルサレム生まれの作家。二木麻里さんによる訳者あとがきにもあるように、グロスマンは政治的には「左翼」であり、「対立するパレスチナの人びとの世界観をありのままに受け止めて語る」という意味で「イスラエルのユダヤ人としても少数派」に位置するという。 『死を生きながら』は、副題にもある通り1993年から2003年という激動の時期に書かれた手記、新聞などに発表されたエッセイ、日記、公開書簡などから構成されている。1993年といえばパレスチナの暫