国土交通省は2009年9月8日,「シティハイツ竹芝エレベーター事故調査報告書」(報道発表資料はコチラ)を公表した*1。同報告書は,2006年6月3日に東京都港区の集合住宅「シティハイツ竹芝」で発生した死亡事故に関するものである。警察に分解・保存されていた事故機の調査に加え,捜査機関やエレベータメーカー,保守管理会社からの情報によって明らかになった事実を整理し,分析している。事故時にブレーキの保持力が失われる原因となったブレーキコイルの巻線の短絡については,事故機のブレーキが「特殊な構造をしており,(中略)短絡に至った可能性が考えられる」(同報告書)としている。 調査報告書ではブレーキ以外にも,乗り場のスイッチや制御器の故障などについても事実確認と分析を行っているが,事故原因としては「電磁ブレーキがかごを保持していない状態となり,かごとつり合いおもりのアンバランスによりかごが上昇したことによ
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