■市民の顔を持ち宗教の衣をまとった軍事クーデター 2013年7月3日『クドゥス・アラビー』 【アブドゥルバーリー・アトワーン】 アブドゥルファッターフ・スィースィー将軍は、自身がエジプトの実質的元首であることを証明した。同様に、軍部は唯一統率のとれた組織であり「全国民の意思に従い国益を保持する」というお題目で、いつでも投票箱の結果をひっくり返すことができると立証してみせた。 起こったのは、市民の顔を持ち、宗教の衣をまとい、民主主義を掲げる軍事クーデターである。ムルスィー大統領とムスリム同胞団を排除する決定がなされた過程にアズハルとコプト教会の長が同席していたのも、それで説明がつく。その決定は、大統領と同胞団を無明の闇、おそらく監獄へ、ムバーラク大統領とその一味の隣の房へ放逐するためになされた。 市民の顔を持つクーデターと評したのは、軍部が文人の最高憲法裁判所長官を暫定大統領に選び、半年後の