ロシア政府が北方4島に入域する日本人に「出入国カード」の提出を求めていた問題で、日露両政府は1日、日本側がこれまで通りカードを提出せずに入域することで合意した。 政府関係者の調整で合意したもので、日本側が従来提出していた「訪問団員リスト」に訪問者が署名する代わりに、出入国カードは提出しないことで決着した。これにより、5月中旬に始まる北方4島との「ビザなし交流事業」は、今年度も行われる見通しとなった。 北方4島への日本人の入域には、両政府の合意で、日本の外相が発行する身分証と行き先などを明記した「挿入紙」と呼ばれる資料を提示する方法が取られてきた。しかし、1月に日本側が人道支援物資を国後島に届けようとした際、ロシア側が国内法改正を理由に出入国カードの提出を求めたため、訪問をとりやめた。