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rocketとisasに関するYaSuYuKiのブックマーク (110)

  • ISAS | 第6回:イプシロンロケットの構造系 / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    イプシロンロケット実証機E-Xの構造系仕様 イプシロンロケット実証機E-Xの構造系開発は、(第一段階として)短期間で確実な開発を進めるため、M-VロケットおよびH-IIA/Bロケット(以下、H-IIA)ですでに開発済みのコンポーネントを流用または一部改修して流用しています。主要な構造コンポーネントと、それらの新規・改修・流用を区別したものを図1に示します。 1段モータより後端側はH-IIAロケット用ブースタSRB-A、1段モータより先端側はM-Vの2段・3段・4段の既開発品を流用します。一方、新規開発となるコンポーネントは、主に4つあります。まず、2段および3段モータケースです。モータ仕様はM-Vの2段・3段モータを流用しますが、ケースはM-Vで使用していた材料の入手性が悪くなってしまったことを受け、材料や製造工程を見直し、低コストかつ高性能化を図りました(後述)。第3段機器搭載構造は、M

  • ISAS | 第5回:イプシロンロケットの推進系 / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    イプシロンの実証機E-Xの上段モータ イプシロンロケット二段階開発の第一段階では、革新的機体システム技術を早期に実証するとともに、近い将来の小型衛星ミッションの要求に応えるため、イプシロンの実証機E-Xを開発します。その第2段、第3段には、「はやぶさ」を打ち上げたM-Ⅴ型ロケット5号機の第3段モータ、第4段(キックステージ)モータの改良型、M-34cモータ、KM-V2bモータを採用します。いずれも比推力300秒台の超高性能の固体モータです。 M-Ⅴ上段モータの開発完了から10年以上が経過した今日、入手できなくなった部品や材料がある一方で、材料技術・製造技術の進歩によってコストの削減と構造の軽量化を同時に達成する改修も可能となっています。E-X開発では、設計、材料、製造工程について8項目の改修を行います。特に、燃焼ガスの流れに直接さらされる耐熱材・断熱材については、M-34cモータの4分の1

  • ISAS | 第4回:イプシロンの基本諸元と機体構成 / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    イプシロンロケットには、全段固体モータによる3段式の「基形態」のほか、第3段の上にポスト・ブースト・ステージ(PBS)が追加された「オプション形態」が用意されています。PBSは、搭載された小型の液体推進系(M-Vの姿勢制御用エンジン程度のコンパクトなもの)と航法誘導制御系により液体ロケット並みの軌道投入精度を実現させるステージです。M-V型ロケットまでは衛星側で行っていた軌道調整をロケット側の輸送サービスに含めることによって、多様なミッションへの対応能力と利便性を高めて需要の拡大を図ろうというわけです。 全備質量約91トンのイプシロンは地球周回低軌道に1.2トンの衛星を運ぶ能力があり、同じ条件で1.8トンであったM-Vの3分の2の規模となっています。打上げ費用は、推進系や搭載機器の一部を基幹ロケット(H-IIA、H-IIB)と共通化すること、材料を最新化し製造プロセスを効率化すること、射

  • ISAS | 第3回:すべては衛星ミッションのために / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    イプシロンロケットの開発には「7日間」と「3時間」という重要なキーワードがあります。今回はこれらについてご紹介します。 7日間:ロケットの起立から打上げ翌日まで 衛星をロケットに搭載すると、作業エリアや作業時間の制約が衛星の作業に対して生じます。そのため、衛星をロケットに搭載した後は極力早く打ち上げることが望まれます。 そこで、イプシロンロケットでは衛星を搭載した後の作業期間を大幅に短縮し、1段ロケットを発射台上に立ててから打上げ翌日の後処置作業が完了するまでを7日間にすることを開発目標としています。 ロケットを発射台の上に組み立てた後は電気系の点検を行います。従来は、その点検に多くの時間を割いていました。イプシロンロケットでは、ROSEという愛称で呼んでいる即応型運用支援装置をロケットに搭載します。このROSEが発射管制設備と連携してイプシロンロケットの点検を行い、点検完了と同時にその評

  • ISAS | 第2回:イプシロンが目指すもの / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    我が国の固体ロケットは50年余りにわたって独自技術として進化し続けてきましたが、2006年にM-Ⅴロケットが運用終了してから、衛星打上げという表舞台から遠ざかっています。しかし、我が国独自に蓄積されてきた固体ロケットシステム技術を維持することが必要不可欠であるという国家方針のもと、これまでの固体ロケットの伝統を受け継ぎ、活発化してきた小型衛星計画に対応することを目的として、イプシロンロケットの開発を着々と進めています。 イプシロンロケット開発での我々の狙いは、シンプルな固体ロケットとコンパクトな射場の組み合わせで宇宙開発の未来を拓こうというものです。その中でも、打上げ前の準備作業が少ないため射場における運用性が良いという固体ロケットの強みに着目し、この強みを最大限に活用して世界一の運用性を目指すことをイプシロンロケットの目標にしています。具体的には、第1段ロケットを発射台に立ててから打上げ

  • ISAS | イプシロンロケット模擬射点音響環境計測試験の実施結果について(第3シリーズ) / トピックス

    宇宙航空研究開発機構は、イプシロンロケットプロジェクトチームを中心に設計解析を実施して設定した発射台形状による音響環境を確認するため、ロケット音響環境のピーク周波数帯をカバーする実機換算で500Hz相当までのロケット機体近傍場および遠方場の音圧データを取得することを目的として、スケール比1/42の模擬射点と小規模固体モータによる模擬射点音響環境計測試験を下記のとおり行ないました。 試験は、音響計測技術を有するJAXA 航空プログラムグループ(APG)と音響解析技術を有するJAXA情報・計算工学センター(JEDI)の協力のもと、イプシロンロケットプロジェクトチームからの要請に基づき、宇宙科学研究所が主体となって能代ロケット実験場にて実施したものです。 【試験実施日】2012年4月10日(火)、12日(木)、13日(金)、14日(土) 【試験場所】 宇宙航空研究開発機構 能代ロケット実験場

  • ISAS | 第1回:飛び出せイプシロン / イプシロンロケットが拓く新しい世界

    我が国における宇宙開発は、糸川英夫博士らの手によるペンシルロケットの水平発射実験に始まったとされますが、それに先立って示された博士のロケット輸送機の研究提案にこそ原点があるといえます。このころすでに英国ではジェット旅客機「コメット」が就航しており、「いまさらジェット輸送機の研究をしても追い付き追い越すまでにはなかなかなるまい。それなら後塵を拝するよりも、いっそのこと欧米に一歩先んじた研究に取り掛かろう」という見事な発想の転換です。これこそが糸川精神であり、常に世界一を目指す我々のエネルギーの源流をなすものです。 日の固体ロケット開発は以来、一貫して国産技術として着実な発展を積み重ね、ラムダロケットによる我が国初の人工衛星「おおすみ」の打上げを皮切りに、M-3S-II型ロケットによる我が国初の太陽系探査ミッションである「さきがけ」と「すいせい」、さらに「ひてん」の実現、そしてM-Vロケット

  • ISAS | イプシロンロケット上段サブサイズモータ(M-34SIM-3)地上燃焼試験の実施結果について / トピックス

    宇宙航空研究開発機構は、日、イプシロンロケットの上段サブサイズモータ(M-34SIM-3)の地上燃焼試験を下記のとおり実施し、計画どおり終了しました 試験実施日:2011年9月30日(金)10時30分点火 試験場所:能代ロケット実験場 天  候:雨, 風:東北東 4.7m/sec,気温:16℃ [試験結果] 燃焼時間: 28秒 最大推力: 21kN 最大燃焼圧力: 6.0MPa イプシロンロケットの開発では、小型衛星の打上げ需要に応えながら宇宙輸送系の先進的な共通基盤技術の実証を目的として2段階開発の戦略をとっています。 第一段階では、近い将来見込まれる小型衛星打上げの要求に応えながら機体システムの自律点検機能に代表される革新的な運用技術を早期に実証し、第二段階では各機体サブシステムの抜的な低コスト化・軽量化研究の成果にもとづいて国際的な価格競争力と高い運用性を備えた機体システムを構築

  • ISAS | イプシロンロケット模擬射点音響環境計測試験の実施結果について(第1シリーズ) / トピックス

    宇宙航空研究開発機構は、イプシロンロケットプロジェクトチームを中心に設計解析を実施して設定した発射台形状の音響環境を確認するため、スケール比1/42の模擬射点を製作し、小規模固体モータによる模擬射点音響環境計測試験を下記のとおり実施しました。 試験は、音響計測技術を有するJAXA 航空プログラムグループと音響解析技術を有するJAXA 情報・計算工学センターの協力のもと、イプシロンロケットプロジェクトチームの要請に基づき、宇宙科学研究所が主体となって能代ロケット実験場にて実施したものです。 第1シリーズでは、イプシロンロケットの音響環境のピーク周波数帯である実機換算500Hz相当までのロケット機体近傍および遠方場の音圧データを取得することを、目的としております。 【試験実施日】2011年4月21日(木)、22日(金)、23日(土) 【試験場所】宇宙航空研究開発機構 能代ロケット実験場 【試

  • JAXA|森田泰弘 新型ロケットで実現する世界初のモバイル管制

    ご覧いただいているページに掲載されている情報は、過去のものであり、最新のものとは異なる場合があります。 掲載年についてはインタビュー 一覧、特集 一覧にてご確認いただけます。 Q. 次期固体ロケット「イプシロンロケット」とはどのようなロケットでしょうか? イプシロンロケットの打ち上げ(イメージ) 従来の管制室(内之浦宇宙空間観測所) 「モバイル管制」の想像図 イプシロンロケットは3段式の固体燃料ロケットで、1段目には既存のH-IIAロケットの補助ブースターを使い、2段目と3段目にはM–Vロケットの上段の改良型が使われます。日の固体燃料ロケットの歴史は、1955年のペンシルロケットの水平発射実験から始まりましたが、2006年にM–Vロケットが退役するまでの半世紀の間に蓄積された技術が、イプシロンロケットには全て詰まっています。イプシロンロケットは、日の固体燃料ロケット技術の集大成であり、