2011年3月11日の東日本大震災から2年たった。株式市場は08年9月の「リーマン・ショック」以来の不振に追い打ちをかけられたが、アベノミクス効果で円安・株高にはずみがついた。円・株連動のメカニズムとは何か。 投資家は通常、現時点の相場水準ではなく、円相場の動向が高くなる、あるいは安くなるという予想をまず立てて、円高が進みそうだと日本株を売り、安くなりそうだと買う。予想が定着するまでにはある程度時間がかかるはずである。 ところがグラフを詳しく見ると、株と円の変動に時間差がほとんどみられない。ことに昨年秋の衆院解散総選挙決定以降はぴったり連動している。 日本株の売買高の5割以上を占めているのは「外国人投資家」である。外国人の本拠はニューヨーク・ウォール街で、かれらはグローバルな証券投資を展開している。そのポートフォリオはドル建てで計算され、米国株に対する日本株の比率はしばらくの間、固定