細野不二彦という漫画家はもう少し真っ当な感覚の持ち主だと思っていたのだが、どうやらそうではないらしい。講談社のイブニングで連載されている(6年くらい休載して先週から再開した)「ヤミの乱破」の事である。 この漫画の内容を簡単に説明すると、元特務機関のスパイだった主人公が日本敗戦後も反共の闘士としてソ連の侵略に立ち向かうという、読んでる読者の頭の方がおかしくなってきそうな代物だ。しかもソ連側の共産主義者達がサイボーグみたいな改造人間だったりするとか、多少なりとも理性のある漫画家ならとても恥ずかしくて描けないだろう。いくら右翼的な内容であっても、かわぐちかいじでさえここまでひでえ内容の漫画は描かない。はっきり言ってこんなものは80年代頃まで軍事政権下の韓国で量産された子供向け反共プロパガンダ漫画・アニメ並み、いやそれ以下の水準だ。もちろん今の韓国ではそんなアホらしいアニメや漫画は作られていない