はじめに――会話型RPGという手続きの基礎 会話型RPGというゲームを、純粋に「手続き・やりとり」の観点から眺めた時、それは ゲームマスターからの(架空の)状況提示 プレーヤーからの(架空のキャラクターの)応答提示 この2つの情報提示のサイクルによって進行するもの、と見なすことができます。 そして、会話型ロールプレイング・ゲームにおける「プレイング」とは、ゲームマスターから提示される状況提示と、状況の描写のために運用されるゲームメカニズム(以下、単に「メカニズム」)を参照情報(references)としながら、プレーヤー自身(以下、単に「PL」)がプレーヤーキャラクター(以下、単に「PC」)の行動を逐次決定してゆくことです(=本記事における「プレイングの定義」)。 このことを確認した上で、会話型RPGにおいて扱われる情報と「プレイング」の関係について、詳しく論じます。 架空の状況についてコ