1.発表者: 東京大学大学院総合文化研究科 広域システム科学系 博士課程3年 植松 圭吾 東京大学大学院総合文化研究科 広域システム科学系 助教 柴尾 晴信 東京大学大学院総合文化研究科 広域システム科学系 教授 嶋田 正和 2.発表概要: 私たちは昆虫において、雌の成虫が繁殖を終了した後も生存し、自らを犠牲にして他の個体を守るという現象を発見しました。今回の発見は、同じく女性が繁殖終了後も長く生存するヒトの社会の進化に新たな洞察を与える成果であり、繁殖終了後の延命をもたらすメカニズムの解明につながることが期待されます。 3.発表内容: ヒトの女性は、閉経を迎え、繁殖能力を失った後も長生きします。しかしながら、繁殖終了後も長く生存することが進化的に維持されているのは大きな謎でした。近年の研究から、閉経後の生存は自らの繁殖を犠牲にしてでも、孫の養育など血縁者の繁殖を助けること