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  • 【書評】『パワー・エコロジー』生態学者たちの青春研究冒険譚集 - クマムシ博士のむしブロ

    パワー・エコロジー: 佐藤 宏明, 村上 貴弘 編 私は大学院生時代、動物生態学の研究室に所属していた。北海道大学大学院の地球環境科学研究科の東正剛(ひがしせいごう)研究室だ。書「パワー・エコロジー」は、この東研究室に学生として所属していた研究者らの青春研究冒険譚集である。 東正剛教授は「正剛」の漢字2文字が示すように、たいへんコワモテな外観の研究者である。歳とともに柔和になっていったが、私が学生の頃は、その威圧感から、そばにいるだけで緊張したものだ。書の表紙の中心にマリオ風に描かれているのが、東教授だ。ちなみに、表紙には私も描かれている。 背表紙にはクマムシさんの姿も。 東研究室のモットーである「クマムシからクマまで」が表すように、各学生の研究対象動物はきわめて多様性に富んでいた。東教授はアリをはじめとした社会性昆虫が専門だったが、テングザルやマレーグマなどの大型ほ乳類を研究する学生

    【書評】『パワー・エコロジー』生態学者たちの青春研究冒険譚集 - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/04/26
    「自分の身体を使って野外でとことん観察し、データをとることが大切なのである。」
  • 研究活動支援型クラウドファンディングサイトがオープン - クマムシ博士のむしブロ

    STAP細胞騒動の影にすっかり隠れてしまった感があるが、日初となる研究活動支援に特化したクラウドファンディングプラットフォームサイト「academist(アカデミスト)」がオープンした。 研究費獲得のためのクラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」 研究者が研究活動に必要な資金を、このサイトを通して一般市民から集めることができる仕組みだ。必要金額は研究者が自由に設定できる。期限内に目標金額に到達しなかった場合は、寄附金は没収されて各寄附者に戻されるオール・オア・ナッシング型のシステムになっている。目標金額に達した場合、研究者に金額の80%が渡り、残りの20%はプラットフォーム側の取り分となる。 目標金額を獲得するためには、研究者は自身の研究の重要性や面白い部分をいかにアピールできるかが重要となる。このあたりのことはacademist側も当然認識しているようで、研究

    研究活動支援型クラウドファンディングサイトがオープン - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/04/24
    「深海生物テヅルモヅルの分類学的研究: academist」
  • クラウドファンディングによる研究費獲得を成功させる方法 - クマムシ博士のむしブロ

    前回の記事で紹介した研究活動支援型クラウドファンディングサイト「academist」の第一弾プロジェクト「深海生物テヅルモヅルの分類学的研究」が、残り日数40日以上を残してめでたく目標金額に達成した。自分には関係のないことなのだが素直に嬉しいし、ほっとした。研究プロジェクトの内容自体が面白かったことももちろんだが、academistがオープンしたばかりだったためにネットメディアに取上げられたことも、成功の大きな要因だろう。いずれにしても、この成功は研究活動支援型クラウドファンディングシステム確立のための大きな一歩となったのは、間違いない。 ただし、今後はいかにネット上で影響力をもつインフルエンサーに取上げてもらうように研究プロジェクトをアピールするかが、クラウドファンディングによる研究資金集めの重要なポイントになるはずだ。そして、より確実に成功させるには、研究プロジェクトを提案する研究者自

    クラウドファンディングによる研究費獲得を成功させる方法 - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/04/24
    「academist」の件/研究プロジェクトを提案する研究者自身がインフルエンザになると停滞する。。
  • 小保方さんの会見に思うこと - むしブロ

    2014年4月9日、小保方晴子さんと代理人の弁護士が記者会見を開き、理研調査委員会の最終調査結果への不服申し立て内容について説明しました。 小保方氏一問一答: 毎日新聞 会見で小保方さんはNatureに掲載されたSTAP細胞研究論文に不適切な点があったことを認めて謝罪しました。しかし、理研調査委員会による調査は不十分であり、データ画像の改ざんと捏造の認定については容認しない旨が述べられました。その他にも、STAP細胞を200回ほど作製してきたことや、第三者がSTAP細胞作製の追試に成功したことが報告されました。 ただ、作製した細胞の多能性マーカー遺伝子Oct4の発現を確認しただけなのか、それとも細胞の分化能まで確認したのかなど、STAP細胞をどのレベルで確認したかについては言及されませんでした。また、追試に成功した人物についても明らかにされませんでした。 ここでは、STAP細胞の存在自体の

    小保方さんの会見に思うこと - むしブロ
  • 小保方さんに「悪意」が無かったことを立証することは可能か - クマムシ博士のむしブロ

    2014年4月1日、理研はSTAP細胞研究論文にかかっていた疑義に関する調査最終結果報告を行った。この最終結果報告では、小保方晴子さんが行った電気泳動像の切り貼りを「改ざん」、そして博士論文にあったテラトーマ画像の使い回しは悪意のある「捏造」と認定した。 科学研究の世界の常識に照らし合わせれば、この判断は妥当なものに映る。しかしながら、小保方さんはこの調査委員会の報告に対して不服申し立てを行う姿勢であり、4月9日に会見が行われる見通しだ。 小保方氏 8日不服申し立て 9日会見へ 小保方さんによれば、電気泳動像の切り貼りは「画像を見やすくしただけで元データと質的に変わらない」こと、そして博士論文の画像使い回しについては「物のデータが存在しているのに意図的に使い回しするはずが無く、単純な画像取り違いによるミス」であるとしている。つまり、「悪意」のある不正ではないという主張だ。 だが残念なが

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  • アカデミアを卒業します - クマムシ博士のむしブロ

    この4月をもって、パリ第5大学および仏医学衛生研究所との契約が終了します。これにてアカデミアでのキャリアを卒業し、晴れてフリーの研究者になります。ここでのフリーというのは精神的なフリーという意味で、厳密には法人に所属する民間の研究者という立場になります。 クマムシの研究を始めたのが学部4年生。そこから紆余曲折はあったものの、13年間にわたってアカデミアの世界で生きてきました。日アメリカ、フランスと転々としてきましたが、数えきれないほどの素晴らしい研究者の方々にお世話になりました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。 大きな組織やシステムにコントロールされることは自分の性に合わないと、つくづく感じてきました。アカデミアでポジションを得るにしても公募というシステムに依存しなければならなかったり、仮にポジションを得たとしても大学や研究所の中で様々な縛りがあることを考えると、自分の進む道はアカ

    アカデミアを卒業します - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/04/01
    「クマムシ研究所の設立に向けて」
  • クラウド査読により透明になるアカデミア - クマムシ博士のむしブロ

    STAP細胞研究は残念な方向に進んでしまいました。この間もメルマガで色々と書いてきましたが、もうこの研究結果を擁護する研究者はほぼ皆無でしょう。私もだいぶ前に理研への寄附手続きの取り下げを申請し、受理されました。 小保方さんの博士論文の剽窃問題を発端として、早稲田大学に提出されたその他の博士論文にも大規模なコピペが見つかっています。これまでに20以上の不適切な博士論文が発覚しています。これを受けて早稲田大学が格的な調査を行うべき調査委員会を設置しました。 小保方さん博士論文、早大が格調査へ 外部専門家加え しかし残念ながら、このような調査委員会の設置はほとんど意味をなさないでしょう。というのも、今は論文の不正は調査委員会が調べるものではなく、ネット上の不特定多数の有志による「クラウド査読」により発覚するケースがほぼ100%だからです。理研の例からも、調査委員会がクラウド査読のスピードに

    クラウド査読により透明になるアカデミア - クマムシ博士のむしブロ
  • STAP細胞の研究論文内の不自然な画像データ【追記あり】 - クマムシ博士のむしブロ

    【追記1】2014.2.14. 記事で取り上げた、不自然と指摘されている画像の一部について、jpeg圧縮によるブロックノイズによるものとの指摘を多数いただきました。よって、当該箇所の画像とその記述を削除しました。読者、そして関係者のみなさまにお詫びいたします。【2014.2.24. 追記: 画像の一部とは図1bと図5dについてです。Scienceの記事と週刊ポストの2014.3.7日号にて、私のブログ記事で「電気泳動の図(図1i)がブロックノイズのせいだ」と書いてあるのは事実誤認です。そのようなことは書いていません。Scienceはこちらからの修正要請後に記事を訂正しました。】 また、当記事に想定外の反響があり、マスメディアに記事が曲解して伝えられる恐れがあることと、ブログ経由で送られたコメントに一部攻撃的なものがあり身の危険を若干感じるため、記事は一時非公開にします。出版された論文

    STAP細胞の研究論文内の不自然な画像データ【追記あり】 - クマムシ博士のむしブロ
  • 「博士メガネ男子論」にみる不器用理系男子の需要 - クマムシ博士のむしブロ

    マスコミの報道の中で小保方晴子さんが「リケジョ」と称されていることについて、議論が起きている。確かに、同様の報道の中で男性研究者が「リケダン」と呼ばれないことを考えると、ジェンダーを前に出した呼び方は適当でない。研究所のグループリーダに用いる語としても違和感がある。また、「リケジョ」という語は講談社により商標登録されており、この事情もあって事態は少しややこしくなっている。 ただ、リケジョでもサイエンスエンジェルでもサイエンスプリンセスでも理系マドモアゼルでも助手ガールでも何でもよいのだが、理系に進学する女性の比率を高める効果があるのなら、大学の有志などが自発的にこれらの呼称を用いて活動するのは意義があると、私は思う。報道機関だけでなく、理系女子を増やす努力を行っている理系女子学生達に対してまで「リケジョ」を使用することに対して全否定するのは筋違いだろう。 このような活動では理系学部に占める

    「博士メガネ男子論」にみる不器用理系男子の需要 - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/02/13
    「自分、不器用ですから・・・」 http://news.mynavi.jp/photo/news/2014/02/12/332/images/002l.jpg
  • リスクを背負うことと空気を読まないことの大事さ - クマムシ博士のむしブロ

    アカデミアで研究者が生き残る上でもっとも大切なこと。それは、業績を出すことである。メインとなる業績は、論文の質と数だ。それも、査読者による審査がある国際科学雑誌に掲載された論文である。そして、筆頭著者あるいは責任著者として発表した論文のみが主たる評価の対象となる。 もしも、自分がメインで研究を行っているプロジェクトが失敗すれば、論文を出せなくなる。論文が出せなければ、大学教員や研究所の研究員などのポストに就くことが難しくなる。結果として、短期間で確実に結果が出せそうな無難な研究テーマを選ぶ傾向が高まる。 小保方さんの場合、「ストレスを与えることで細胞が初期化する」という大胆な仮説を証明する研究を、大学院生のときに開始した。この研究テーマはきわめてリスクが高く、失敗すれば博士号も取れなくなってしまう。とてもではないが、学生が取り組むような研究テーマではない。 そして、もうひとつ重要なことは、

    リスクを背負うことと空気を読まないことの大事さ - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/02/03
    「根拠のない自信をもち続けられる人」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130110/242048/
  • STAP細胞と小保方さんは日本を変えうる - クマムシ博士のむしブロ

    ※当記事を発表後、STAP細胞研究の論文内のデータに不自然な箇所があることが指摘されはじめた。 STAP細胞の研究論文内の不自然な画像データ: むしブロ また、2014年2月14日時点での再現性はまだ確認されていない。これらの点もふまえて、当記事を読んでいただければ幸いです。 ・STAP細胞と小保方晴子さんについての報道 先週、理化学研究所の研究グループがSTAP細胞に関する研究発表を行った。この研究成果が科学的に大きなインパクトをもつことと、研究を主導した小保方晴子さんが30歳の女性研究者であることから、連日のように加熱した報道が続いている。 報道の中には、研究成果とは直接関係のない小保方さんのキャラクターを全面に打ち出すようなものも多い。これに対し、より研究成果を強調するような報道を望む声もあがっている。研究成果の詳細を知りたいと思う人は多い。このブログでは、そのような層に向けて、あえ

    STAP細胞と小保方さんは日本を変えうる - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/02/03
    「アウトリーチ活動は、科学啓蒙を成功させるだけでなく、莫大な額の資金を直接集めることも可能にするだろう。」/"VIP STAR"ならもう・・
  • 世界に蔓延する偽装魚と食の未来 - クマムシ博士のむしブロ

    昨今、日における品の偽装問題が取り沙汰されているが、アメリカやヨーロッパでも事情は同様である。記憶に新しいのは牛肉のミンチに馬の肉が使用されていた問題だ。いずれも、より安い品物を求める消費者により、業者間のコスト削減競争が激化していることが背景にあるのだろう。 国際的非営利活動組織海洋保護団体Oceanaの研究調査によると、魚の偽装はアメリカで日常的に行われているようだ。 Oceana Study Reveals Seafood Fraud Nationwide Oceanaによる調査は2010年から2012年にかけてアメリカの21の州で行われた。寿司屋、スーパーマーケット、魚屋の674店舗から1200の魚のサンプルを入手し、DNAを解析した。この解析手法はDNAバーコーディングとよばれるもので、サンプルの特定の遺伝子領域の塩基配列を調べてデータベースで種を特定する。 調査の結果、全体

    世界に蔓延する偽装魚と食の未来 - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/01/30
    「調査の結果、全体のうち33%が表記された種類とは別の魚であることが判明した。全店舗のうち44%でラベルの表記とは別の種類の魚を売っていた。」
  • 乾いても死なない線虫のサポーターたち - クマムシ博士のむしブロ

    ・線虫シーエレガンス クマムシに比べると、肢もなくニョロニョロしていてあまり可愛くない線虫シーエレガンス(主観)。 シーエレガンス from Wikimedia だが、このシーエレガンスは生物学研究において非常に大きな役割をもっている。大腸菌を餌として爆発的に増殖するため、飼育が容易だ。また、細胞も1000個ほどしかなく、動物の中でも単純な体の構造をしている。シーエレガンスについては、解剖学、発生学、そして遺伝学まで、調べに調べ尽くされている。いわゆるモデル生物だ。 とくに、シーエレガンスは遺伝学の材料としてすぐれている。この生物には色々な変異体が存在し、各遺伝子の機能を調べるのにうってつけである。RNA干渉とよばれる技術を用いることでも、ある遺伝子の機能をピンポイントで調べることが可能だ。 クマムシと同様に、線虫の中には乾眠をする種類が知られている。つまり、カラカラになっても死なないやつ

    乾いても死なない線虫のサポーターたち - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/01/30
    C.elegans
  • 「ストレスで細胞が初期化」の衝撃 - クマムシ博士のむしブロ

    酸などのストレスを与えることで細胞が初期化されるという、けっこう衝撃的な研究成果が理化学研究所らのグループにより発表された。 体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見: 理研プレスリリース 「間違い」と言われ泣いた 新型万能細胞を開発した30歳女性研究者: 産經新聞 Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency: Nature Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency: Nature Acid bath offers easy path to stem cells: Nature ・背景 我々の体は色々な種類の細胞でできている。筋細胞や神経細胞や血液細胞とい

    「ストレスで細胞が初期化」の衝撃 - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/01/30
    「STAP細胞」発表によるストレスで実験が初期化された研究者多数(?)
  • ヒルはクマムシよりも強いか - クマムシ博士のむしブロ

    ・ヒル ヌマエラビルというイシガメの体表に寄生するヒルが、−196ºCもの低温で凍っても生き延びることが分かった。東京海洋大学と農業生物資源研究所の研究グループの研究だ。 A leech capable of surviving exposure to extremely low temperatures: PLoS One 研究グループはヌマエラビルを含めた7種のヒルを使用している。これらのヒルたちを−90ºCの冷凍庫および−196ºCの液体窒素に放り込んで丸一日間保存した後、室温に戻して生死判定を行った。結果は、ヌマエラビルのすべての個体がピンピンしており、その一方で他の種類のヒルたちは全員凍死していた。 ヌマエラビルの中には−90ºCの温度下で最長32ヶ月間生き延びるものがいた。また、−100ºCと+20ºCの凍結-解凍のサイクルを12回繰り返した後に生きている個体もいた。卵も凍結に

    ヒルはクマムシよりも強いか - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2014/01/24
    東京海洋大と生物研の発表より、ヌマエラビルの「1. 急速冷却による凍結でも耐える、2. 致死最低温度がなさそう、3. 生態学的に無駄な低温耐性、の3つの条件を備えた凍結耐性を凍眠(クライオバイオシス)とよぶ。」
  • 再現性の無い研究論文を減らすにはどうすべきか - クマムシ博士のむしブロ

    自然科学、とりわけ医学生物学系の多くの論文で再現性の無いことが問題になっている。製薬会社が行った追試では、実験結果が再現できなかった論文は70〜90%にまでのぼっているらしい。 NIH mulls rules for validating key results: NATURE | NEWS この問題を解消するため、アメリカ国立衛生研究所(NIH)は、それぞれの研究結果について、独立機関によるデータ検証を義務づけることを検討しているようだ。だが、このやり方では追試による莫大なコストが発生すること、そして研究発表サイクルが長くなってしまう問題点もある。よって、この施策がすぐに採用されるとは考えにくい。 再現性の無い論文が多く生産される背景には、同じ分野における研究グループどうしの激しい競争がある。新規発見のプライオリティが認められるためには、最初に論文で発表するか、特許を申請しなくてはならな

    再現性の無い研究論文を減らすにはどうすべきか - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2013/10/29
    「この問題を解決する策として、研究グループどうしに成果を争わせるのではなく、同じ研究分野の研究グループどうしを統合してコンソーシアム化するのもひとつだろう。」
  • 貢がないオスの精子をブロックするクモ - クマムシ博士のむしブロ

    メスにとってオスの選別はきわめて重要である。ガガンボモドキでは、オスがメスに貢ぐプレゼント餌のクオリティーと量により、交尾の受入れを判断する。 クモの一種、Pisaura mirabilisでも、オスは糸でぐるぐる巻きにした昆虫をプレゼントしてメスに渡す。メスがプレゼント餌をべている間、オスは交尾をすることができるのだ。 Albo et al. (2013) Sperm storage mediated by cryptic female choice for nuptial gifts. Proc. R. Soc. B プレゼント餌を獲得できるオスは、ハンティング能力に長けている。この能力が遺伝的なものだとすれば、自分の息子も高いハンティング能力を獲得することが期待できる。この能力があれば、当然生存に有利だ。また、メスにクオリティーの高いプレゼント餌を提供できるため、配偶者選択でも有利

    貢がないオスの精子をブロックするクモ - クマムシ博士のむしブロ
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    agrisearch 2013/10/29
    Pisaura mirabilis 「メスに対してコストをかけないオスは、交尾をしても子孫を残す確率が激減するようになっているわけだ。」
  • 博士のゆくえ:学振に振られても生きる - むしブロ

    今年も、日学術振興会特別研究員、通称学振の採用結果発表の季節がやってきた。twitterのタイムラインも、採択の合否で賑わっていた。 念のため、学振について少し説明しておく。学振は、博士課程の大学院生や、博士号を取得してから5年以内の博士が、生活費と研究費の支給を受けながら研究できる制度だ。学振となった博士課程の大学院生は学振DC、博士号取得者は学振PDとよばれる。いわば学振は、アカデミアの登竜門のような位置づけであり、学振をとっているとアカデミックキャリアに箔もつく。学振申請のための書籍まで出ているくらいだ。 学振申請書の書き方とコツ DC/PD獲得を目指す若者へ 大上 雅史 著 私もかつて、学振DCに採用されていたことがある。だが、学振PDには2回応募して2回とも不採用となった。とくに2回目の応募のときは、面接→補欠→補欠不採用という、2月中旬まで採集結果が引き延ばされての死刑宣告で

    博士のゆくえ:学振に振られても生きる - むしブロ
  • 昆虫研究界に新エースあらわる - クマムシ博士のむしブロ

    昆虫は材としてのポテンシャルが高く、昨今の昆虫ムーブメントには目を見張るものがあることを以前書いた。 21世紀は昆虫の世紀になるかもしれない 昆虫が大衆化するためには、ディープではなくライトに攻めることが肝要だ。昆虫というジャンル自体が嫌でもマニアックな色彩を放っているため、それだけで敬遠されやすいからだ。 そんなマーケティング案はおかまいなしに、真逆の方向、すなわちどこまでもディープに突き進んでいる前衛研究者がいる。その男の名は佐伯真二郎という。 氏のブログ「蟲ソムリエへの道」では、昆虫を1種類ずつの味についてのレビューが淡々と綴られている。氏のブログでこれまでにレビューされた昆虫は、優に100種類はありそうだ。イナゴやハチなどメジャーな昆虫材にとどまらず、「べる」どころか「触る」のも躊躇するような昆虫もアグレッシブにお口に運び、その感想を並べている。 実は佐伯氏は、バッタ

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    agrisearch 2013/10/18
    @Mushi_Kurotowa こと佐伯真二郎氏。「昆虫を食べるだけではなく、昆虫食をマクロ的視点でとらえた解説も興味深い。」
  • クマムシ、極限環境微生物学者に完全勝利。 - クマムシ博士のむしブロ

    去る9月25日に新宿ロフトプラスワンで行われたクマムシ vs 極限環境微生物ー地上最強生物トークバトルが満員の観客を迎えて行われた(このイベントに至るまでのあらすじはこちら→クマムシ博士から深海を行く微生物ハンターへの反論: ナショナルジオグラフィック)。 結果から先にいうと、クマムシの圧倒的勝利で幕を閉じた。ここではその模様を振り返ってみたい。 イベント開始。しかし、極限環境微生物学者の高井研氏の姿が見えない。クマムシ勢を相手に怖じ気づいたのだろうか。仕方がないので、メレ山メレ子さんと一緒にイベントを進行する。私がいかにクマムシが最強であるかをプレゼン。ちなみに私がかぶっているクマムシ帽子は、ひよこまめ雑貨店さんに特注で作ってもらったものだ。クマムシは生物学的にも芸術的にも優れていることを説明。そして、むしむし女子からもキラキラ女子からも圧倒的に支持されていることも。 クマムシ助手による

    クマムシ、極限環境微生物学者に完全勝利。 - クマムシ博士のむしブロ
    agrisearch
    agrisearch 2013/10/15
    「歌う生物学に匹敵」!