ブックマーク / www.nibb.ac.jp (107)

  • プレスリリース - 日長時間でオスとメスが決まるミジンコの性決定機構にはパントテン酸(ビタミンB5)が関与する

    淡水性の甲殻類であるミジンコの仲間は、日照時間や栄養状態などの生息環境の変化に応じてオスとメスの子供を産み分けます。この現象は環境依存型性決定と呼ばれています。今回、岡崎統合バイオサイエンスセンター/基礎生物学研究所の豊田賢治研究員(現バーミンガム大学, 日学術振興会 海外特別研究員)および井口泰泉教授(現横浜市立大学大学院 生命ナノシステム科学研究科)らの研究グループは、バーミンガム大学(英国)のMark Viant教授らとの共同研究により、オスとメスの誘導条件下における母親ミジンコを用いた網羅的な代謝物(メタボローム)解析を実施し、パントテン酸(ビタミンB5)がミジンコのオスの誘導に関与していることを見出しました。井口らの研究グループは、これまでにもミジンコのオス化を誘導するホルモンや、卵の中でオス化に働く遺伝子を明らかにしてきましたが、研究ではミジンコの母親の体内で蓄積されるビタ

    プレスリリース - 日長時間でオスとメスが決まるミジンコの性決定機構にはパントテン酸(ビタミンB5)が関与する
    agrisearch
    agrisearch 2016/05/27
    2016/4/26
  • プレスリリース - 藻類の「眼」が正しく光を察知する機能を解明 -「眼」の色は細胞のレンズ効果を防ぐために必要だった-

    東京工業大学 法政大学 基礎生物学研究所 【要点】 ○単細胞緑藻のクラミドモナスの眼点色素を欠失した新しい突然変異株が、野生株と逆方向の走光性を示すことを発見 ○眼点色素を失った変異株は、細胞が「凸レンズ」として振る舞って光を集光するため、レンズ効果により光源方向を「勘違い」することを実証 ◯藻類は細胞のレンズ効果に打ち勝って正しい光源方向を察知するために、光受容体の周辺に色素を濃縮・配列させたと考えられる 東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所の植木紀子研究員、井手隆広研究員(現・理研CDB研究員)、若林憲一准教授らの研究グループは、単細胞緑藻クラミドモナスが示す走光性(照射される光に反応して生物が移動する性質、用語1)の正と負が、眼点への色素集積を失った突然変異株では入れ替わることを発見した。 クラミドモナスは鞭毛(用語2)を使って水中を泳ぐ生物で、細胞の光反応行動の実験

    プレスリリース - 藻類の「眼」が正しく光を察知する機能を解明 -「眼」の色は細胞のレンズ効果を防ぐために必要だった-
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    agrisearch 2016/05/27
    「単細胞緑藻のクラミドモナスの眼点色素を欠失した新しい突然変異株が、野生株と逆方向の走光性を示すことを発見」
  • プレスリリース - 温度でオスとメスが決まるミシシッピーワニの性決定の仕組みにはTRPV4チャネルが関与する

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 自然科学研究機構 生理学研究所 温度でオスとメスが決まるミシシッピーワニの性決定の仕組みには TRPV4チャネルが関与する ワニなど一部の爬虫類は、卵発生中の環境温度によって性が決まることが知られています。しかしながら、発生中の胚が、環境温度をどのように受容し、オス化あるいはメス化していくのか、そのメカニズムは明らかとなっていませんでした。岡崎統合バイオサイエンスセンター・基礎生物学研究所・分子環境生物学研究部門/総合研究大学院大学の谷津遼平大学院生、宮川信一助教、荻野由紀子助教、井口泰泉教授、岡崎統合バイオサイエンスセンター・生理学研究所・細胞生理研究部門の齋藤茂助教、富永真琴教授及び米国サウスカロライナ医科大学の河野郷通助教とLouis J. Guillette Jr教授らを中心とする国際研究グループは、北海道大学、鳥取大学、Innovative H

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    agrisearch 2016/03/09
    2015/12/24
  • プレスリリース - 生物の形態を定量的に記述する画像情報解析手法の開発

    自然科学研究機構 新分野創成センター 自然科学研究機構 基礎生物学研究所 生物の形態を定量的に記述する画像情報解析手法の開発 自然科学研究機構新分野創成センターイメージングサイエンス研究分野の木森義隆特任助教と基礎生物学研究所の真野昌二助教らの研究グループは、 数理形態学*1に基づく画像処理理論を用い、画像中から生物形態情報を抽出し、定量的に記述する手法を開発しました。この成果は、理論生物学専門誌 Journal of Theoretical Biology に掲載されました。 【背景】 生物科学の諸分野においては、解析対象の構造や動態は多様な方法で可視化され、画像として記録されます。研究を行うには、そのような画像データから情報を抽出して、生命現象をより理論的に捉えることが大切で、現在、数理モデルの構築やコンピュータシミュレーションを駆使して多くの取り組みが行われています。この実現のために

    プレスリリース - 生物の形態を定量的に記述する画像情報解析手法の開発
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    agrisearch 2016/03/09
    2016/1/18 「シロイヌナズナのrhd3変異体における細胞骨格の形態異常を野生型と比較することにより」
  • プレスリリース - RNG105 (Caprin1) 遺伝子のヘテロ欠損は「社会性の低下」、「目新しさへの反応(興味)の低下」、「状況変化への対応の低下」を引き起こす

    RNG105 (Caprin1) 遺伝子のヘテロ欠損は「社会性の低下」、「目新しさへの反応(興味)の低下」、「状況変化への対応の低下」を引き起こす 基礎生物学研究所・岡崎統合バイオサイエンスセンター(神経細胞生物学研究室)/総合研究大学院大学の大橋りえ大学院生、椎名伸之准教授の研究グループは、藤田保健衛生大学/生理学研究所の宮川剛教授、富山大学/生理学研究所の高雄啓三教授との共同研究で、RNG105 (Caprin1) 遺伝子のヘテロ欠損(一対の遺伝子のうち片方を欠損)が「社会性の低下」、「目新しさへの反応(興味)の低下」、「状況変化への対応の低下」といった行動特性と関連することを明らかにしました。 RNG105 (Caprin1)は、神経細胞内においてシナプス刺激に応じて引き起こされる局所的なタンパク質合成に関わる因子として知られています。研究グループは、マウスを用いてRNG105ヘテロ

    プレスリリース - RNG105 (Caprin1) 遺伝子のヘテロ欠損は「社会性の低下」、「目新しさへの反応(興味)の低下」、「状況変化への対応の低下」を引き起こす
  • プレスリリース - 着床前の胚において、決まりかけた細胞の運命が細胞間の相互作用によって変更される様子をライブイメージングにより観察することに成功

    Home > ニュース > プレスリリース一覧 > 着床前の胚において、決まりかけた細胞の運命が細胞間の相互作用によって変更される様子をライブイメージングにより観察することに成功 基礎生物学研究所 初期発生研究部門の豊岡やよい助教と藤森俊彦教授の研究グループは、哺乳類のモデル動物であるマウスを用いて、将来胎盤を形成する栄養芽層細胞と呼ばれる細胞と、体そのものを作る多能性細胞の分化過程において、着床前の胚の細胞は栄養芽層の分化誘導因子Cdx2を高発現しても、その後、体を作る多能性細胞に分化することができることをライブイメージングにより明らかにしました。このことから、ほ乳類の着床前の発生過程では、一部の細胞において、決まりかけた将来の運命が細胞間の相互作用によって変更されていることがわかりました。この研究成果は発生学専門誌Developmental Biology に掲載予定で、オンライン先行

    プレスリリース - 着床前の胚において、決まりかけた細胞の運命が細胞間の相互作用によって変更される様子をライブイメージングにより観察することに成功
  • 基礎生物学研究所 / プレスリリース概要 - 油脂合成に関わる遺伝子の発現時期をコントロールすることで種の油を増やすことに成功

    植物由来の油は用、工業用として世界中で、幅広く利用されています。近年では、環境に配慮したバイオ燃料やバイオプラステックの原料としても注目を集め、植物油脂の需要は年々拡大しています。油を搾る目的で栽培される多くの油糧作物は種子に油を蓄積するため、種子中の油脂含量を高めることが求められています。今回、基礎生物学研究所の金井雅武研究員、真野昌二助教および西村幹夫特任教授らの研究グループは、種子での油脂合成に関わる遺伝子をより長い期間働かせることで、種子内により多くの油を蓄積させることに成功しました。この成果は植物科学専門誌Plant Biotechnology Journal 2015年10月26日にオンライン公開されました。 油脂合成期を延長させた種子 左より研究グループの真野昌二助教、金井雅武研究員、西村幹夫特任教授

    基礎生物学研究所 / プレスリリース概要 - 油脂合成に関わる遺伝子の発現時期をコントロールすることで種の油を増やすことに成功
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    agrisearch 2015/11/30
    2015/11/6 シロイヌナズナで「油脂合成時期を延長した上で、種子形成後期のタンパク質合成を抑制した形質転換植物体(FUS3pro:WRI1/12s1.4)を作成することで、油脂含量を野生型に比べて170%程度増大させることに成功」
  • プレスリリース - 魚類における男性ホルモン受容体遺伝子の新機能の獲得

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 国立大学法人 総合研究大学院大学 魚類における男性ホルモン受容体遺伝子の新機能の獲得 岡崎統合バイオサイエンスセンター・基礎生物学研究所・分子環境生物学研究部門/総合研究大学院大学の荻野由紀子助教と井口泰泉教授の研究グループは、理化学研究所、愛媛大学、宇都宮大学、東京農業大学、和歌山県立医科大学、カルフォルニア大学との共同研究により、真骨魚類 (注1)に特有の男性ホルモン受容体の機能がどのような分子進化を経て生じたのかについて明らかにしました。真骨魚類では、ゲノム倍加(注2)と呼ばれる現象により重複した受容体遺伝子の片方において、男性ホルモンと相互作用する部位に変化が生じ、転写因子としての活性が大きく変化したことを解明しました。真骨魚類の多彩な繁殖様式、二次性徴としての形質の多様化との関連性が注目されます。この研究成果は、分子進化学専門誌Molecula

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  • 基礎生物学研究所 / 研究報告 - カエルとイモリで再生研究を進めるための新しいアプローチ(顕微鏡技術による光遺伝子操作と次世代シーケンス技術によるエピゲノム解析)

    Home > ニュース > カエルとイモリで再生研究を進めるための新しいアプローチ(顕微鏡技術による光遺伝子操作と次世代シーケンス技術によるエピゲノム解析) 研究プロジェクト代表 弘前大学 准教授 横山仁 鳥取大学 准教授 林利憲 所内対応者 基礎生物学研究所 特任准教授 亀井保博 基礎生物学研究所 助教 内山郁夫 研究成果概要 私たち哺乳類では皮膚の表皮や、肝臓などの限られた臓器でのみ再生が可能であるのに対し、両生類は強力な再生能力を持ち、手足(四肢)を切っても元の形に再生する。イモリに代表される有尾両生類は終生、四肢を含めた様々な器官を再生し、カエルに代表される無尾両生類は変態後の四肢は再生が不完全である。立体的器官再生のメカニズム解明に向けてこれら両生類に期待が持たれている。ところが、マウスやメダカに代表されるモデル動物と比較して技術的な壁があった。ゲノム配列情報の解析や生体内の遺伝

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  • プレスリリース - マウス大脳運動野を光刺激することで多様な運動パターンの脳マップを得ることに成功

    朝目覚めてから夜眠りに就くまで、私たちは様々な行動をしています。歩く、走るといった移動を伴う行動や、ご飯をべる、水を飲む、危険を回避する、といった生命維持に必要な行動、字を書く、スマートフォンを操作するといった、道具を使った行動など、私たちの行動は実に多様です。またこうした運動のそれぞれには、一連の運動がリズミカルに繰り返される場合や、始点から終点までが一つのセットとして独立している場合といった、パターンがあります。大脳の運動野は、こうした運動を意図的に実行するときに働くと考えられていますが、大脳のどの領域がこうした複雑な一連の運動を生成しているのかは正確にはわかっていません。 今回、基礎生物学研究所の平理一郎助教、寺田晋一郎大学院生、近藤将史研究員、松崎政紀教授の研究チームは、光に応答して神経活動を誘発させる技術を用いて、マウスの大脳運動野領域を網羅的に特定周波数で刺激することにより、

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  • プレスリリース - 女性ホルモンであるエストロゲンの受容体は膣上皮の分化を制御する

    岡崎統合バイオサイエンスセンター・基礎生物学研究所・分子環境生物学研究部門の宮川信一助教と井口泰泉教授の研究グループは、女性ホルモンであるエストロゲンが、マウスの膣上皮における細胞増殖と分化をどのように制御しているのか、一連の分子メカニズムを明らかにしました。この研究成果は米国東部時間2015年10月5日発行の米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に掲載されました。 【背景】 エストロゲンは主に卵巣から分泌される女性ホルモンで、その働きは多岐にわたり、女性の生殖器官(輸卵管・子宮・膣・乳腺など)だけではなく、骨や血管、神経・脳にも作用して、生体の恒常性維持に大切な役割を果たしています。特に女性の生殖器官では、体内のエストロゲン濃度によって細胞増殖

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  • プレスリリース - 髄鞘再生に関わる分子機構の解明 〜神経回路の絶縁シートが回復する仕組み〜

    基礎生物学研究所 統合神経生物学研究部門の野田昌晴 教授の研究グループは,脳神経回路の髄鞘損傷からの再生を促す仕組みを発見しました。 神経細胞から伸びる軸索は,髄鞘(ミエリン鞘)と呼ばれる絶縁シートに覆われることで,高い信号伝達能を獲得しています。通常,この髄鞘は破損しても修復されますが,その回復を制御する仕組みはよくわかっていませんでした。今回,髄鞘を形成するオリゴデンドロサイト(希突起膠細胞)という細胞を選択的に傷害するクプリゾンという物質をマウスに与えた後に,その回復過程を調べたところ,脱髄によって傷ついた神経軸索からはpleiotrophinというタンパク質が分泌されており,これが髄鞘になるオリゴデンドロサイトの前駆細胞上に存在するPTPRZという受容体分子の機能を抑制することで,細胞の分化を促し,髄鞘の回復に寄与していることがわかりました。 多発性硬化症などの脱髄疾患では,髄鞘の

    プレスリリース - 髄鞘再生に関わる分子機構の解明 〜神経回路の絶縁シートが回復する仕組み〜
  • 総研大 学融合レクチャー「科学コミュニケーション」: スケジュール

    2020年1月11日(土) ~ 1月13日(月・祝) 基礎生物学研究所第一セミナー室(愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38)にて開催します。 レクチャーの広報用チラシはこちら。 1月11日(土)

    総研大 学融合レクチャー「科学コミュニケーション」: スケジュール
  • プレスリリース - R3 RPTPサブファミリーがインスリン受容体の働きを抑制している 〜糖尿病の新しい治療薬開発の可能性〜

    基礎生物学研究所・統合神経生物学研究部門の新谷隆史准教授と野田昌晴教授らは、受容体様タンパク質チロシン脱リン酸化酵素(RPTP)のR3サブファミリーに属する分子群が、インスリン受容体(細胞膜に存在するタンパク質で、インスリンが結合して細胞内にその情報を伝える分子)の働きを抑えていることを見出しました。さらに、マウスを用いた実験で、R3サブファミリーメンバーのひとつであるPtprjが、実際にインスリン受容体の働きを調節することで、血糖値の制御に関わっていることを明らかにしました。Ptprjはインスリン受容体の働きを抑制することが明らかになった最初のRPTPです。 インスリンは血糖値を一定に保つことを主な役割とし、体内でとても重要な役割を果たしています。インスリンの働きが悪くなると、糖尿病やそれに関連した様々な疾患を発症することが知られています。今回の研究成果は、インスリンの働きを制御する新た

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  • プレスリリース - 「精子になるか、卵になるか」を決めるしくみの発見 〜生殖細胞で働く性のスイッチ遺伝子を同定〜

    Home > ニュース > プレスリリース一覧 > 「精子になるか、卵になるか」を決めるしくみの発見 〜生殖細胞で働く性のスイッチ遺伝子を同定〜 基礎生物学研究所の西村俊哉研究員(元総合研究大学院大学 大学院生)と田中実准教授らの研究グループは、九州大学の佐藤哲也助教、大川恭行准教授、須山幹太教授、岡崎統合バイオサイエンスセンターの小林悟教授(現筑波大学教授)との共同研究で、「精子になるか、卵になるか」という生殖細胞の運命を決める遺伝子を同定し、生殖細胞の性が決まる仕組みを明らかにしました。 精子と卵は動物が子孫を残すために不可欠な細胞であり、生殖細胞という共通の細胞から作られます。精子と卵を作り出す器官である生殖腺は、生殖細胞とそれを取り囲む体細胞で構成されています。一般的に脊椎動物では体細胞で性が決まった後に、その影響を受けて生殖細胞の性が決まると考えられてきました。しかしながら、生殖

    プレスリリース - 「精子になるか、卵になるか」を決めるしくみの発見 〜生殖細胞で働く性のスイッチ遺伝子を同定〜
    agrisearch
    agrisearch 2015/06/16
    「このスイッチ(foxl3遺伝子)を人為的に解除すると、メスのメダカの卵巣中に機能的な精子が作られるという驚くべき結果」
  • プレスリリース - 精子幹細胞が尽きることなく精子を作り続けるメカニズム<br>〜分化する細胞としない細胞はどのようにして決まるのか?〜

    Home > ニュース > プレスリリース一覧 > 精子幹細胞が尽きることなく精子を作り続けるメカニズム 〜分化する細胞としない細胞はどのようにして決まるのか?〜 基礎生物学研究所の伊神香菜子研究員(元総合研究大学院大学 大学院生)と吉田松生教授らの研究グループは、生涯にわたり精子を途絶えることなく作り続けている、精子幹細胞の分化を制御するメカニズムを明らかにしました。 幹細胞注1は、生物を構成する組織や臓器の細胞を生み出し続けるおおもとの細胞です。そのためには、幹細胞は分化注2する細胞と、分化せずに幹細胞でありつづける細胞とをバランス良く作りだすことが大切です。多くの組織では「幹細胞ニッチ」注3と呼ばれる特殊な場所で幹細胞が維持されています。幹細胞ニッチには分化を防ぐ因子が局在し、ここにいる限り幹細胞は分化しません。一方、ニッチから出ると幹細胞は分化します。しかし哺乳類の精巣にはこのよう

    プレスリリース - 精子幹細胞が尽きることなく精子を作り続けるメカニズム<br>〜分化する細胞としない細胞はどのようにして決まるのか?〜
  • プレスリリース - 日長時間に応じてメスとオスの出現をコントロールできるミジンコの誘導系の確立と、環境依存型性決定を制御する幼若ホルモンの生合成因子の発見

    Home > ニュース > プレスリリース一覧 > 日長時間に応じてメスとオスの出現をコントロールできるミジンコの誘導系の確立と、環境依存型性決定を制御する幼若ホルモンの生合成因子の発見 甲殻類のミジンコの仲間は、日照時間や水温などの環境の変化に応じてメスとオスの子供を産み分けることが知られています。この現象は環境依存型性決定と呼ばれます。これまでの研究で、ミジンコ類に昆虫類や甲殻類のホルモンの一種である「幼若ホルモン」を曝露すると環境条件に関係なくオスばかり産むことが報告されていましたが、実際にミジンコの生体内で幼若ホルモンが「性決定因子」として作用しているかは謎でした。今回、岡崎統合バイオサイエンスセンター/基礎生物学研究所/総合研究大学院大学 生命科学研究科 基礎生物学専攻の豊田賢治大学院生および井口泰泉教授らの研究グループは、国立環境研究所、農業生物資源研究所、島根大学、インディア

    プレスリリース - 日長時間に応じてメスとオスの出現をコントロールできるミジンコの誘導系の確立と、環境依存型性決定を制御する幼若ホルモンの生合成因子の発見
    agrisearch
    agrisearch 2015/04/03
    2015/3/31 「研究グループはこのWTN6系統を用いて、短日(オス誘導)条件下でのみ幼若ホルモン感受期の前に、幼若ホルモン生合成に必要な酵素であるJHAMTの遺伝子発現レベルが増加することを明らかにしました」
  • プレスリリース - 生体内レーザー技術で明らかになった光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 奈良先端科学技術大学院大学 新潟大学 生体内レーザー技術で明らかになった 光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用 地球上の多くの生命は、二酸化炭素を吸収し酸素と糖を生成する植物の光合成に大きく依存しています。植物細胞内には、多数の細胞小器官(オルガネラ)が存在し、独自の機能をもちつつもオルガネラ間で協調的に働くことにより、光合成などの様々な生命活動を支えています。ペルオキシソーム*1、ミトコンドリア、葉緑体は、光合成に伴う光呼吸*2などの代謝経路を支えています。基礎生物学研究所の及川和聡研究員(現:新潟大学 特任助教)および西村幹夫特任教授らは、シロイヌナズナの葉の細胞内で、ペルオキシソームが光環境下で形態を大きく変化させ葉緑体と相互作用することを発見しました。この仕組みを明らかにするべく、奈良先端科学技術大学院大学の細川陽一郎准教授らとの共

    プレスリリース - 生体内レーザー技術で明らかになった光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用
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    agrisearch 2015/04/03
    2015/3/31
  • プレスリリース - APC2の機能不全がソトス症状の原因である

    基礎生物学研究所・統合神経生物学研究部門の新谷隆史准教授と野田昌晴教授らは、APC2 (Adenomatous polyposis coli 2)という脳神経系に発現する分子の機能を明らかにする研究を進めています。今回、同グループはカナダのMcGill大学、並びにカタールのHamad Medical Corporationの研究グループとの共同研究により、APC2遺伝子の機能不全が、ソトス症候群と呼ばれる先天性奇形症候群の代表的な症状である知的障害や頭部の過成長を説明することを明らかにしました。この成果は3月6日にCell Reports誌に掲載されました。 [研究の背景] ソトス症候群(Sotos syndrome)は脳性巨人症とも呼ばれ、知的障害、特徴的な顔貌(大きな頭部や突出した額等を伴う)、幼少期から小児期にかけての過成長、骨年齢の促進、心臓や腎臓の障害などを有する先天性奇形症候群

    プレスリリース - APC2の機能不全がソトス症状の原因である
  • プレスリリース - 食虫植物サラセニアの小動物を食べる葉ができる仕組みの発見 〜細胞の変化が著しい形の変化を引き起こす〜

    自然科学研究機構 基礎生物学研究所 総合研究大学院大学 東京大学大学院 理学系研究科 虫植物サラセニアの小動物をべる葉ができる仕組みの発見 —細胞の変化が著しい形の変化を引き起こす− 虫植物は奇妙な形の葉を持ち、小動物を捕らえべることで貧栄養地にも生育できます。進化学の太祖であるダーウィンは「虫植物」というを書き、その後も多くの研究がなされてきましたが、奇妙な形がどのように進化したかは未解明でした。 サラセニアは、北米原産で袋のような葉を作り、その中に消化液を溜め、落ちた小動物をべてしまいます(図1)。従来、ハスのような盾状の葉を作るのと同じ仕組みで筒状の葉が進化したと考えられてきました。基礎生物学研究所および総合研究大学院大学 生命科学研究科 基礎生物学専攻の福島健児大学院生と長谷部光泰教授らは、同研究所の藤田浩徳研究員や川口正代司教授、東京大学の塚谷裕一教授らと共同で、走

    プレスリリース - 食虫植物サラセニアの小動物を食べる葉ができる仕組みの発見 〜細胞の変化が著しい形の変化を引き起こす〜