消費者庁は6日、マイナンバー制度に便乗した不審な電話で、関東在住の70代女性が現金数百万円以上をだまし取られたと発表した。全国の消費生活センターなどにはマイナンバーに関する不審電話などの相談が約20件寄せられているが、金銭被害が確認されたのは初めて。 発表によると、公的な相談窓口を名乗る者から女性に電話があり、偽のマイナンバーを告げられた。その後、別の男性から電話があり、「公的機関に寄付をしたい。マイナンバーを貸してほしい」と言われ、教えた。翌日、今度は寄付を受けた機関を名乗る者から、「マイナンバーを教えたことは犯罪にあたる」と言われ、記録を改ざんすると称して金銭を要求され、郵送と手渡しで現金を計2回渡したという。 消費者庁は「劇場型の詐欺と考えられる。マイナンバーを貸してほしいといった依頼は詐欺の手口。不審な電話はすぐに切ってほしい」と呼びかけた。(毛利光輝)