戦時中、海外からの負傷兵の受け入れ拠点だった福岡県の小倉陸軍病院で治療を受けた兵士などのカルテ、およそ1万人分が保管されていたことがNHKの取材で分かりました。負傷の状況や治療の経過が克明に記録されていて、専門家は「戦後、軍の命令で大量の資料が焼却された中で、質の高い資料が残されているのは珍しい」と指摘しています。 福岡共同公文書館に保管されていて、NHKが行った請求に対して一部が開示されました。 開示されたカルテは、福岡県から徴兵された兵士などの記録で、負傷した場所や経緯、病名や負傷の種類、治療内容のほか、患者と医師のやり取りなどが詳しく記されています。 日中戦争が始まった昭和12年以降のカルテからは、激しい戦闘で負傷した兵士が大勢搬送されるようになり、マラリアやパラチフスなどの伝染病にも苦しんだことがうかがえます。 昭和16年に太平洋戦争に突入すると、精神を患った兵士が目立つようになり
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