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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (8)

  • 「切断手術」で仲間を救うアリ、ヒト以外で初の発見、成功率9割

    このフロリダオオアリ(Camponotus floridanus)が負傷した仲間の脚を切断して治療する姿が初めて観察された。(PHOTOGRAPH BY WAFFA/SHUTTERSTOCK) 近年、野生動物がさまざまな方法で治療を行うことがわかってきている。キツネザルは腸内寄生虫から身を守るため、かみ砕いたヤスデを使うことがある。チンパンジーとオランウータンは傷に湿布を貼る姿を目撃されている。そしてついに、フロリダオオアリ(Camponotus floridanus)が「切断手術」を行っていることが、7月2日付けで学術誌「Current Biology」で報告された。ヒトは3万年以上前から切断手術を行ってきたが、動物界では初の事例だ。 フロリダオオアリのコロニーでの生活は、特にほかのコロニーが近くにある場合、危険と隣り合わせだ。日没後、近くのアリ同士が戦争を繰り広げ、多くの負傷者が出るこ

    「切断手術」で仲間を救うアリ、ヒト以外で初の発見、成功率9割
  • 人の顔を認識できない「相貌失認」は意外に多い? 最大5%にも

    親しい人の顔を覚えられなかったり、目の前にいる人の顔を識別できなかったりする「相貌失認」の人は、これまで考えられていたよりも多い可能性が研究で明らかになった。(PHOTOGRAPH BY BALLBURN_PHOTOGRAPHY, GETTY IMAGES) 伝説の霊長類学者ジェーン・グドール氏、俳優のブラッド・ピット氏、そして『と帽子をまちがえた男』の著者として知られる神経学者の故オリバー・サックス氏の共通点は何か? 答えは親しい人や有名人の顔を覚えられなかったり、見分けがつかなかったりする「相貌失認(そうぼうしつにん)」だ。 長年、相貌失認はまれな障害とされてきたが、2023年に学術誌「Cortex」に掲載された論文によれば、相貌失認の人はこれまで考えられていたよりも多い可能性があるという。この研究では、相貌失認の重さや症状は連続的で、その有無を単純に判定できず、使用する基準によって

    人の顔を認識できない「相貌失認」は意外に多い? 最大5%にも
  • 犬とキツネの子を初確認、「人とチンパンジーの子」のようなもの

    2021年、車にはねられたドッグシムが獣医師のもとに運ばれて治療を受けた。最初はイヌとみられたが、やがてその行動はむしろキツネに近いことがわかった。その後の遺伝子検査によって、ドッグシムはイヌとキツネの交雑種であることが判明した。(PHOTOGRAPH BY FLÁVIA FERRARI) 2021年、イヌ(イエイヌ)らしき動物が車にはねられ、ブラジル南部の動物保護センターに運ばれた。まもなく獣医師たちは、この動物の特異な行動に気づいた。 先がとがった長い耳はキツネに似ていたものの、それ以外はイヌのような外見であり、イヌのようにほえた。しかし、この動物は低木に登った。これは、この地域にすむパンパスギツネによくみられる習性だ。また、通常のイヌの餌はべずに、ネズミを好んでべた。 世話をしていたスタッフたちは、この動物がイエイヌと在来のイヌ科野生動物との子(ハイブリッド:交雑種)ではないかと

    犬とキツネの子を初確認、「人とチンパンジーの子」のようなもの
  • つらい記憶のフラッシュバックは「テトリス」をやると減る、研究

    2006年、イラクのアルファルージャで、軍用の金属探知機を膝に乗せ、テトリスをプレイする米海兵隊の兵士。(PHOTOGRAPH BY TOBY MORRIS, ZUMA PRESS/ALAMY STOCK PHOTO) 1980年代に世界的ベストセラーになったコンピューターゲームの「テトリス」を、メンタルヘルスの改善に役立てる研究が進められている。具体的には、テトリスをプレイして、性的暴行や自動車事故、戦争、自然災害、または困難な出産などを体験した後に起こるフラッシュバック(過去に経験したトラウマ的な記憶が自分の意志とは無関係に侵入すること)の回数を減らせる可能性があるという。 世界24カ国で実施した調査によると、人が死ぬところを見たり、愛する人が突然亡くなったり、命が脅かされたりする事故に遭ったりするなどのトラウマ体験があると報告した人の割合は70%を超えていた。だが、その後に睡眠障害や

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  • お酒が女性をかつてないほど死なせている、男性に迫る勢い

    米国政府は、お酒を飲むなら女性の場合1日1杯までとするよう勧めているが、健康という観点からは、それ以下にするか、または全く飲まない方がいいと専門家は指摘する。(PHOTOGRAPH BY ARTUR WIDAK, NURPHOTO/GETTY IMAGES) 米フロリダ州タンパ在住の起業家でブロガーのジャスミン・シャルボニエさん(35歳)は、学生の頃から酒の量が多かった。30代前半にはテキーラ入りカクテルを1日に8杯飲む日が週に数回はあったという。昨年、酒を断とうとしたところ、離脱症状(禁断症状)に陥ってしまい、その時初めて事の重大さに気付いた。 アルコール関連の疾患で死亡する確率はいまだに男性の方が高いが、最近は男女の差が縮まっていることが最新の研究で示されている。女性も男性と同じように酒を飲むようになったためだ。 2021年の米国政府による調査で、過去1カ月の間にアルコールを摂取したと

    お酒が女性をかつてないほど死なせている、男性に迫る勢い
  • 歯周病の影響は全身に、関節リウマチとの関連で新たな発見

    歯周病を防ぐには、日常的な歯磨き、フロスの使用、口のすすぎが重要だ。歯茎の感染症が慢性的になると、免疫系との戦いが長引き、関節など全身の組織に悪影響が及ぶことになる。(PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NATIONAL GEOGRAPHIC) 関節炎は何千年も前から人類を苦しめてきた。「西洋医学の父」として知られるヒポクラテスは2000年以上前に、口の感染症が関節炎に関係しているのではないかと気づき、歯を抜けば関節炎が治る可能性があると考えた。これは、ある点では正しかったようだ。(参考記事:「ネアンデルタール人が鎮痛剤、歯石分析で検出」) 歯茎が感染症にかかると、細菌が血流に入り込む。血流中の細菌は免疫系によって攻撃されるが、歯茎の感染症が慢性的になると、この戦いは長引くことになる。その結果、免疫細胞が体中を巡り、関節など口から遠く離れた場所も組織が破壊されるなどの悪

    歯周病の影響は全身に、関節リウマチとの関連で新たな発見
  • 元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓

    アイルランド出身の料理人メアリー・マローン。腸チフスが集団発生した際、初めて保菌者と特定された人物だ。メディアはマローンを「腸チフスのメアリー」と呼び、マローンの裁判と強制隔離は世間の注目を集めた。1909年ごろに公開されたこのイラストでは、マローンが頭蓋骨を割ってフライパンに入れている。(CHRONICLE, ALAMY) ジョージ・ソーパーはいわゆる探偵ではなかった。彼は土木技師だったが、公衆衛生の専門家のような存在になっていた。そのため1906年、米国ニューヨーク州ロングアイランドの家主が腸チフスの発生源の追跡に苦労していたとき、ソーパーに声がかかった。その夏、家主はある銀行家の家族と使用人にロングアイランドの家を貸していた。8月後半までに、この家に暮らす11人のうち6人が腸チフスに感染したのだ。 ソーパーは以前、ニューヨーク州の職員として感染症の調査を行っていた。「『エピデミック・

    元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓
  • ナショナルジオグラフィック NATIONAL GEOGRAPHIC.JP

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