エミリオ・デ・レオ インタビュー 後編 前編で何度も登場した「プレー原則」の対比となる言葉がパターンプレーだ。2つの違いは、戦術的ピリオダイゼーションを理解するためのポイントになるので、後編ではこのテーマをフォーカスしたい。 ←前編へ ● ● ● 一つのプレーパターンの反復ではなく、 複数のスキームの中から「判断」して実行する スキーム(パターンプレー)とプレー原則の違いを端的に定義するとすれば、スキームが特定のプレーパターンのメカニカルな反復であるのに対して、プレー原則はプレーを通してピッチ上に実現すべき特定の状況、ということになる。 一つの例として、[4-3-3]システムのSBがオーバーラップしてライン際を深くえぐり、そこからクロスを折り返すという状況を想定してみよう。スキームというのは、ボールを持ったアンカーが前線から下がってきたCFにクサビの縦パスを通し、CFはそれをダイレクトでは