社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)年金部会は23日、5年に1度実施する公的年金の財政検証の結果をまとめた。現役世代の平均手取り収入に対する厚生年金の給付水準(所得代替率)について、今後おおよそ100年にわたり、政府が最低限保証するとしている50%台を何とか維持できると試算した。 検証では、将来の公的年金に関する財政状況の見通しを経済成長率、出生率などの組み合わせから9パターン作成。このうち、合計特殊出生率1.26、賃金上昇率2.5%、年金積立金の運用利回り4.1%とする最も可能性の高い「基本ケース」で、給付水準が政府の約束する下限の50%を辛うじて上回る50.1%を確保できるとの試算を示した。 【関連ニュース】 ・ サービス担い手の処遇改善を=自立支援法見直しで報告書 ・ 積み立て基準緩和など検討=運用不振の企業年金を支援 ・ ずさん管理には立ち入り調査=公文書法案の全容判