東北大加齢医学研究所の川島隆太教授らが、「子供が長時間テレビを見て生活すると、脳の発達や言語能力に悪影響を及ぼす」という内容の研究結果を発表した(MSN産経ニュース)。 視聴時間を「見ない」から「4時間以上」まで7段階に分けて分析した結果、テレビを長時間見た子供の方が脳の成長が遅い傾向が出た。脳は神経細胞の接続を3歳ごろから減らすことで成長するが、その減少傾向が鈍かった。
夜型の生活から抜け出せない/.Jerも多いと思われるが、米コロラド大学ボルダー校の研究によれば、1週間のキャンプ生活で体内時計を日の出と日の入りに同期させることが可能だという(論文アブストラクト、 ニュースリリース、 Counsel & Healの記事、 本家/.)。 研究では8人の被験者に対し、事前に通常の生活における行動やさらされる光の強さなどを1週間記録。最終日には生物学的な夜と昼を示すメラトニンの量も測定した。 この間、被験者の生物学的な夜はキャンプ後と比べて平均2時間早く始まり、生物学的な夜が終わる前に目覚めていたとのこと。 次の1週間は太陽とキャンプファイアの光のみのキャンプ生活で、懐中電灯や電子ガジェットなどは許可されなかった。キャンプ生活の間、通常よりも4倍強い光にあたった被験者の生物学的な夜は日没ごろに始まり、日の出とともに終わるようになったという。また、被験者は生物学的
米オンライン科学誌「PLOS ONE」に、「テレビゲームをすることで脳の機能の衰退を防いだり回復させたりすることが可能」という旨の論文が掲載されたらしい(AFPBBNEWS、掲載された論文)。 論文によると、健康な被験者681人を集め、4つのグループに分けて実験を行ったという。4グループのうちの1つには電子版のクロスワードパズルを、その他の3グループには車や道路標識の種類を覚え、次の画面で表示される選択肢の中からこの2つを当てるRoad Tourというテレビゲームをプレイさせた。その結果、Road Tourを続けた被験者はクロスワードパズルをした被験者に比べ、集中力の他、すばやさ、情報処理速度においても高いスコアを示し、認知能力は1.5歳から7歳近く若返っていたという。研究チームのウォリンスキー教授は「これは『使わなければ、失われてしまう』ということだ」としている
iPad などのタブレット端末で読書するのに、没頭して読み続けることを困難に感じる人が増えているようだ (The New York Times の記事、本家 /. 記事より) 。 タブレット上で電子書籍を読んでいても、YouTube や Facebook にアクセスしたくなったり、メール受信のアラートがポップアップされたりするため読書に集中しようにも気が散ってしまい、集中力散漫になりやすいのだという。また Forrester Research が最近行った調査によれば、iPad や同等のタブレットは読書のプラットフォームとして理想的であると答えた出版社は 31 % であったとのことで、一昨年は 46 % であったことから、この数字の低下は出版社のタブレット熱が下がってきていることの表れであるという。 アメリカを代表する作家、Jonathan Franzen 氏は、「消費者は騙され、最新の技
去る 12 月 11 日に公開された JRA の PR サイト My Sweet ウマドンナがいい感じに暴走している。 まずページを開くとオープニングムービーのダウンロードが始まり、「このコンテンツは音声が出ます。ボリュームを上げてお楽しみください」などとテロップが出るが安心して欲しい。1 分 30 秒に及ぶオープニングをダウンロードするのには (回線にもよるが) 若干時間を要するためミュートボタンを押して音を消す猶予はたっぷりある。 オープニングのクオリティに圧倒されスタッフ・キャストを確認してみれば、アニメーション制作: Production I.G、キャラクターデザイン: 緒方剛志、シナリオ: 蒼山サグ、キャストに豊崎愛生、佐藤利奈、遠藤綾など、そのまま全国ネットの TV アニメができそうな錚々たる顔ぶれである。 サイトは 3 歳の牡馬が美浦トレーニングセンターに入厩し、可愛い厩務員
本家/.で自閉症スペクトラム障害、特にアスペルガー症候群の発生率の上昇に「人間のパートナー選びおよび結婚の仕方が関わっている」との説が取り上げられている。 TIMEの元記事によると、神経科学者のSimon Baron-Cohenは「特定の『自閉症的』特徴を持つ人々同士が出会い結婚すると、自閉症の領域に当てはまる傾向の強い子供が生まれる確率が高まる」との説を唱えているとのこと。 「システム化の傾向(システムとその仕組みに焦点を合わせる傾向)及び共感力やて他人の心を汲み取る力、また他人と関係を築く力の顕著な欠如などの傾向が組合わさった人々同士が互いを伴侶として選ぶと、特に自閉症の子供が生まれる可能性が高いのではないか」と同氏は90年代あたりから考えるようになったという。これらの傾向は自閉症患者に見られるもので、またその傾向は強くないが患者の血縁者にもみられる傾向であるという。氏はさらにこのよう
仕事場における生産性及び効率性の研究を行ったところ、仕事の合間にWebサーフィングする時間を与えられたほうが仕事の効率が上がることが分かったそうだ。精神的疲労や倦怠感が低下し、集中力が上がるらしい(本家/.、The Wall Street Journal記事)。 シンガポール国立大学のDon J.Q氏とVivien K.G Lim氏の率いる研究チームは学生である被疑者96名を三つのグループに分けて実験を行った。休み無く仕事を続けるグループと「休憩」を与えられるグループ、そしてWebブラウジングのみ行える休憩を与えられるグループの三つである。実験の最初の20分、被疑者全員に文章中から「e's」をできる限り多く探し出すというタスクを与えた。その後10分間、仕事のみのグループは別のタスクが与えられ、「休憩」グループは自由に休憩をとり、WebグループはWebブラウジングを行った。そして、最後に被疑
今月 12 日から 16 日までテキサス・サンアントニオで開催されていた Academy of Management (AOM) の大会にて、アメリカとカナダの研究チームが職場で同僚から好かれるような「いい人」「愛想のいい人」は稼ぎが少ないという研究を発表したそうだ (CNN の記事、AOM のプレスリリースより) 。 男性においては平均より 1 標準偏差分、愛想 (agreeableness) の高い人は、1 標準偏差分愛想が悪い人よりも、平均で 18.31 % ($9,772) 収入が少なかったという。一方で、女性ではこの間の収入差は 5.47 % ($ 1,822) と、やはり愛想のよくない人の方がやや収入が多いものの、その差は男性の 3 分の 1 にとどまったそうだ。男性においては愛想のよさがステレオタイプな男性の力強さという印象を削いでいるのではと示唆されている。J-CAST の
今年 5 月に長時間のゲームプレイ後死亡した英国の青年、Chris Staniforth さんの死因がエコノミークラス症候群 (深部静脈血栓症: DVT) であったとして、父親の David さんが注意を呼び掛けている (BBC News の記事より) 。 以前のストーリーにもあるが、同じ姿勢を長時間続けると DVT を発症する危険がある。コンピューターの記録によると、Chris さんは Xbox のオンラインゲームを 12 時間近くプレイすることがあったようだ。検視結果では Chris さんのふくらはぎにできた血栓が肺に達し、肺塞栓症を引き起こしていたとのこと。David さんは息子の死因について調べるうちに、長時間椅子に座ってゲームをプレイすることが、長時間のフライトと同様に DVT の原因になることを知ったという。息子と同じように長時間ゲームをプレイする世界中の人々に、DVT 発症の
Scienceに掲載された研究によれば、人は検索エンジンを外部記憶装置として認識しつつあるようである。 Columbia UniversityのBetsy Sparrow氏らが、ボランティアの被験者に対して各種の質問を行うという実験を行った結果、被験者が質問に対する答えを知らなかった場合においては、その答えを探す手段としてネットでの検索を思いつき、さらにその情報を後からでも再度入手できるということを認識した場合にはその情報を記憶しないという傾向があったようである。 つまり、情報の検索手段だけを記憶しているということで、人間は検索エンジンを外部記憶として適応しつつあるということらしい。
Men's Health Networkが実施した「National Shift Worker Survey」の報告書によると、米国の夜勤/交代勤務労働者は健康や仕事、生活の質、幸福度などに悪影響を受けているとのこと( National Shift Worker Survey: PDF、 SecurityWeekの記事、本家/.)。 通常の就業時間帯以外に働く人の79%は勤務時間による悪影響を感じると答え、身体面での懸念事項として、活力(47%)、体重(43%)、睡眠不足(39%)、健康(32%)、性生活(30%)などを挙げている。社会生活面では恋愛、友人関係、家族関係などが懸念されており、疲れのために人生の大きなイベントを逃した人は55%にのぼる。また、平均して24日間運動をしておらず、2週間家族と一緒の食事をとっていないとのこと。3分の1が過去1年で疲労で仕事に行けなかったと答え、1ヶ
家のインターネット回線の契約を切ることにした。インターネットは自分の人生に良い影響を与えていないとの結論に達したのがその理由だ。デジタル社会の恩恵を全て捨てるつもりはなく、家庭内ではイントラネットを設置する予定だ。このイントラネットでは Wikipedia をテキストで落としたものなど、定期的に使いたくなるようなリソースにアクセスできるようにするつもりだ。また、会社ではインターネットを使えるし、図書館やカフェなどで Wi-Fi を使うことだってできる。 /.er の中にも、同じようにインターネット断ちをした方はいらっしゃるだろうか ? イントラネットにはどんなリソースを置いとくのがお勧めと思われるだろうか ? また、インターネット断ちで発生した予想外な問題や、自分が見落としてる点などあればご教示頂きたい。 本家 /. には「(問題は) ポルノ」という安定した返しが寄せられているようだが、/
メールやチャット、ツイッターやフェイスブックなど、ネットでさまざまな作業が同時進行する「マルチタスク」の刺激に慣れた脳は、ネットよりもペースの遅い現実社会に適応できなくなる恐れがあるそうだ (CNN.com の記事、doi:10.1371/journal.pone.0020708 より) 。 マルチタスクの習慣がある人は、人間の顔写真を見せられてもその感情を見極めるのが難しく、物語を読み聞かせられても登場人物の感情を言い当てにくい傾向があることが、実験で判明したという。ワシントン大学の研究チームはこれを「ポップコーン脳」と命名。 1 日 10 時間以上ネットを利用する大学生 18 人の脳を MRI を使って調べ、利用時間が 2 時間未満のグループと比較したところ、脳の思考を司る灰白質が少なくなっていることが分かったと発表している。 何事も過ぎたるはということだろうか。
暴力的なゲームにより攻撃性が高まっても、暴力的な犯罪が増加するとは限らないとする研究結果が4月に発表されたが、これが米国内での犯罪発生率減少の一因として考えられるとBBC Newsが指摘している(SSRNに掲載された論文、 BBC Newsの記事、 本家/.)。 研究は米テキサス州のベイラー大学およびテキサス大学アーリントン校、ドイツのCentre for European Economic Researchの研究者らが共同で行ったもので、暴力的なゲームは攻撃性を高めるものの、ゲームに多くの時間を割り当てることにより犯罪に関わる機会が減少するというものだ。このような効果はゲームの内容が暴力的かどうかに関わらずみられるものだが、結果として「犯罪に関わる機会」を奪う効果の方が、ゲームによって誘発される攻撃的な行動よりも大きいとのことだ。 米国では1991年以来犯罪発生率が減少しており、殺人およ
LA Timesにて「昔であれば病気とされなかったような人々が病気と診断される」という、現代の医療における診断の敷居の低さを指摘する記事が掲載されている。この結果、人々の医療費負担は上がる一方であるという。 高精度な検査が可能となり、解剖学的にも生化学的にも以前であれば検知することができなかった異常を検知することが可能となったことが一因としてあるのは確かだが、我々の取り組み方もその一端を担っているという。我々は目を皿にして「何かおかしいところは無いか」と異常を探すようになり、症状が表れていなかったとしても多くの検査を行うようになった。その上、異常とされるしきい値も時代とともに変わったという。例えば130mg/dlの血糖値は1997年には糖尿病と診断されなかったが、現在では立派な糖尿病患者となるそうだ。 また、低いしきい値ぎりぎりで病気と診断され「治療」される人々は、治療によって受けるメリッ
ロンドン大学の神経科学者、金井良太博士によれば、気が散りやすい人ほど脳みそが大きい可能性があるとのこと (NewScientist の記事、本家 /. 記事より) 。 金井氏率いる研究チームはまず被験者に「道路標識を見落とす頻度」や「スーパーに行っても他のものに気をとられてしまい、何を買うのか忘れてしまう頻度」を質問し、気が散りやすい人ほど高い点数を与え、点数に応じて注意散漫グループとそうでないグループに分けた。次に MRI で被験者の脳をスキャンしたところ、注意散漫グループは左側に位置する上頭頂小葉の脳漿量が通常の人より多いことが分かったそうだ。また、注意散漫な被験者の上頭頂小葉の働きを抑えることで集中力を上げることができたという。 気が散りやすい「= 大容量の脳みそ」ではあるが、「= 頭がいい」という訳ではなかったのが残念である。
最近の学生は昔と比べて「共感力」が約 40 % 減少しているそうだ (MSNBC の記事、Psychology Today の記事、本家 /. 記事より) 。 1979 〜 2009 年にかけて 14,000 人の米学生を対象に行われた 72 の調査研究を基にしたレポートによると、特に 2000 年より後に入学した学生において「共感力」の減少が顕著であるという。研究に使われた調査方法の一つでは「より親切で良い人」であるかのように回答するのは非常に簡単であったが、現代の学生らにはそのように見せようとする傾向もなく、低い共感力を示しているという。 これにはいくつかの要因が関わっていると考えられるとのこと。例えば子供時代に構造化されていない状況で自由に遊ぶことが少なく、人とつながり、思いやり合う力が充分に培われないまま育ったという点。また、自尊心を向上させようという現代の風潮が「人に頼らずとも自
ITmediaに、「プラズマクラスターイオンで音が良くなるという話」というコラムが掲載されている。なんでも、「シャープのプラズマクラスターイオン発生器を使うと、オーディオの音が良くなる」らしい。 そもそもプラズマクラスターイオンというものがよく分からないのだが、記事によるとこのプラズマクラスターイオンによってオーディオ機器などの静電気が除去され、それにより音質が向上するらしい。たとえば、CDをプラズマクラスターイオン発生機能付きの空気清浄機の空気吹き出し口にさらしただけで「本当に音が変わって少し驚かされました」となるそうだ。 なお、「CDをWAVEファイルに変換して周波数特性の簡易計測を行ってみましたが、違いといえるような変化が全く見られなかった」そうだ。 /.J読者のみなさまの激しい突っ込みをお待ちしております。
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