先日、「希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く」の著者である山田昌弘教授の講演を聞く機会があった。内容は「パラサイト・シングルの時代」から「希望格差社会」への一連の流れをなぞるもの。実はどちらもちゃんとは読んでいないのだが、どちらも有名な本だから、話の本筋はまあ予想通り、といったところ。 とはいえ、生で話を聞くことの価値は、話を補強するサイドストーリーみたいなものとか、ちょっとしたところで垣間見える本音めいたものなんかにある。 以下はその中で印象に残ったことと、聞きながら思いついたこと。あけすけな表現が登場するので、その方面にセンシティブな方にはお勧めしない。 山田教授の話しぶりからは、若年層の「期待」の水準が「あるべきレベル」より上に上がってしまっていることへの問題意識のようなものが強く感じられた。「希望格差社会」では、社会階層が二分化し、「負け組」が希望を持てなくなる、という
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