教室の席。結婚式の席。ダイニングテーブルの席。それは単なる椅子かもしれない。だが、「ここだよ」と示される席があるというのは、「あなたの場所はここだよ」と言ってもらうのと同じことなのかもしれない。木曜劇場『いちばんすきな花』(フジテレビ系)第2話は、そんな「席」がひとつのテーマになっていた。 もう2度と会わない間柄だと思ったからこそ、2人組になることが苦手なそれぞれの苦悩を語り合うことができた、ゆくえ(多部未華子)、紅葉(神尾楓珠)、椿(松下洸平)、夜々(今田美桜)の4人。逃げ出すようにして解散した直後は、それぞれの古傷がヒリヒリと痛んだものの、生きづらい日常に戻ると少しずつあの時間の心地よさを思い出すのだった。 日常とは、例えば同窓会。ゆくえは、小学校の同窓会に参加したものの、仲良し4人グループだった友人たちから自分だけ結婚式に呼ばれていなかったことを知る。もちろんショックだったけれど、そ