日本唯一2度のサッカーW杯指揮で、出場と自国外16強を初めて経験した元日本代表監督、岡田武史氏(66=日本協会副会長、J3今治会長)が日本の目指す方向性とクロアチアを重ね合わせた。22年カタール大会の日刊スポーツ特別評論家として「岡田武史論」最終回で大会を総括。メッシ(アルゼンチン)エムバペ(フランス)のような強烈な「個」に、戦術と情熱、モドリッチのようなコンダクター(指揮者)育成で対抗する未来を思い描いた。【取材・構成=木下淳】 ◇ ◇ ◇ ここ数大会の中で最も面白い決勝だった。ふと思い出したよ、かつて(「北の国から」等の脚本家)倉本聰さんが「俺がどれだけ考えてもスポーツのドラマ性にはかなわない」とおっしゃっていたことを。アルゼンチンの勝ちか、と思ってから「え!」の連続。想像できない劇的な展開が次々と起こり、めちゃくちゃワクワクした。スポーツの醍醐味(だいごみ)を見た。 メッ