全天候型多目的スタジアム「札幌ドーム」(札幌市豊平区)が今年6月、開業20周年を迎える。プロ野球北海道日本ハムファイターズとサッカーJ1北海道コンサドーレ札幌が本拠地とするが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入場制限などで、2020年度のドームの売上高は半減。利用料収入の約3割を占める日ハムが23年には北広島市に本拠地を移すため、経営状況はさらに厳しくなる。中規模コンサート誘致などによる経営安定化を模索するが先行きは見通せない。 札幌市が02年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会の札幌開催を目指し、総事業費約537億円を費やして01年6月2日にオープン。市の第三セクター「札幌ドーム」が指定管理者として運営する。 「大勢が集まって観戦を楽しめるのが札幌ドーム。コロナ下で密を避けなくてはならない今の状況は開業以来、最も苦しい」。同社の山川広行社長は経営の厳しさをこう説明する。 感染拡大