第20ステージは138選手が出走。ベルギーのナタン・ヴァンホーイドンク(ユンボ・ヴィスマ)は家族の事情でスタートしなかった。このステージはTT世界チャンピオンであるイタリアのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアズ)とヴァンアールトの戦いになるだろうと予想されていた。 先にスタートしたガンナは、平均時速50.2km/hで48分41秒のトップタイムを叩き出し、予想通りホットシートに収まった。彼がもし優勝すれば、1965年にフェリーチェ・ジモンディがパリで行われた38kmの個人タイムトライアルで優勝して以来の、イタリア人個人タイムトライアル勝者(プロローグは除く)になるはずだった。 しかし、117番目にスタートしたヴァンアールトは、ガンナのタイムを何と42秒も上回り、平均時速50.9km/hで47分59秒のトップタイムを出した。これで彼の今大会3勝目は確実かと思われた。ところが、最終走者だ