長年にわたり、ドラマの評価基準として君臨してきた「視聴率」。それも「世帯視聴率」が重要視されていた時代から「個人視聴率」中心にシフトして久しいが、近年はそうした視聴率以上に注目されてきているのが「TVer再生数」だ。 もちろん7月期にリアルタイムでお祭り的な盛り上がりを生んだ『VIVANT』(TBS系)のような稀有な例もある。また、テレビ業界的には、配信再生数よりも個人視聴率の方が収益に直結するという指摘もある。 しかし、今はTVerをいかにうまく活用できるかが、ドラマヒットの重要な要素になっていることは否めない。松下洸平主演のTVerオリジナル番組『潜入捜査官 松下洸平』のような遊び心たっぷりの作品も制作され、今後の広がりを期待させる状況だ。 では、近年見られるTVerの存在感、重要性とは? TVerの存在感を一般に強く印象付けたのが、2022年秋放送の川口春奈主演ドラマ『silent』