今回は現代医療の知られざる側面の3つ目についてお話しします。 おそらく多くの人がそうかと思いますが、たとえば病院でやっているような様々な検査を近所の診療所でやってもらったり、その検査の結果をもとにあなたの病気はこれです、と言われると安心しませんか。 たしかにそういった医療は多くの人にとって(医師にとっても)安心かもしれません。けれども、実は決して安全とは言えないケースが多々あるのです。 今回は「病院と診療所とでは求められる臨床アプローチが異なる」という内容です。専門的なトピックになりますが、重要なことなので、あえてお話しします。 まず、病気を診断する上で、次の2つの原則があります。 検査を含む診断は不確実なものであり、それを避けることはできない 検査の命中率は状況(疑われる病気の有病率・発生率)によって変わる これら原則を一つの例を使って説明します。これからインフルエンザが流行ってくる季節
![その検査、だいじょうぶ?状況によって変わる検査の信憑性:朝日新聞GLOBE+](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/984ac24e03fab13ab43fe86d27c82dd4fa4003bd/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fp.potaufeu.asahi.com%2F07f6-p%2Fpicture%2F14147847%2F65e23ba0273d8080b3e0b1359d11ccaa.jpg)