カール・ハッテンロッカー氏率いるミリアド・アセット・マネジメントは、日本市場を重点投資対象とするヘッジファンドを設定から1年足らずで閉鎖した。事情に詳しい関係者が明らかにした。刺激策を通じてデフレを終わらせるという日本の当局者の能力に関する見方を修正したという。 運用資産40億ドル(約4300億円)強のミリアドは2015年3月、成長促進に向けた日本の取り組みを好機と捉えて「ジャパン・リフレーション・ファンド」を設定。情報が非公開であることを理由に同関係者が匿名で語ったところによると、香港に本拠を置くミリアドは昨年末ごろに同ファンドを清算し、顧客に資金を返還した。同ファンドの運用資産はピーク時には4億2000万ドルあった。 ブラックロックなどのグローバルな運用会社は、日本について強気な見方を取らなくなっている。安倍晋三首相の成長政策はぐらつき、経済指標は悪化、日本銀行が講じた刺激策は期待とは