「大衆感覚」ってやつがわからない どうなんだろう。 奇をてらわなくていいから、一般大衆にとってわかりやすい企画を立てろ。かっこつけなくていいから、一般大衆にとってわかりやすい書名をつけろ。方法論の違いなのか、あるいはジャンルの違いなのかも知れないが。 私が昔お世話になっていた編集者さんの言葉を引用すると、こうなる。 「スコープは狭ければ狭い程いい」 「平均に受けてもしょうがないんですよ。平均値って存在しない値のことなんですから」 「10人中5人になんとなく受ける題名より、10人中1人が必ず手にとる題名の方がいい。手にとってもらいさえすれば、本はそこから広がるものなんです」 どっちが正しいのか、あるいはどっちが適しているのかは良くわかんない。ただ、そんな言葉を発する編集者さんにお世話になっていた身の私としては、「大衆感覚」という言葉にはあまり価値を感じない。存在しない客層を想定してどうすんだ