水を飲んでも大丈夫?誰かにこう問われ、僕は一瞬迷い、大丈夫だよと答える。これぐらいなら大したことないよ。一瞬の躊躇を見抜いたのか、相手は怪訝そうな顔をする。 理由を一生懸命説明する。今伝えられているような放射線の量では滅多な事じゃガンにはならない。はっきり影響が出るような数字には全然足りない。不安そうな表情は消えない。彼らや彼女たちが聞きたいのは解説なんかじゃない。ただ安心したいだけだ。言葉は空しく虚空に消えていく。 本当に? うん、大丈夫だよ。 少しだけ良心の呵責を覚える。僕はたぶん嘘をついている。 日本では約1/3の人がガンで亡くなる。「あなたは福島原発の放射線が原因で、ガンにかかって死ぬかもしれない」この予言は後半は1/3の確率で当たり、前半は決して証明できない。たとえば10万人が1mSvの放射線を浴びるとガンで亡くなる人が5人増える。残りの約3万人は別の原因でガンになって亡くなる。
放射能の影響をどうとらえたらよいのか? 連日の新聞やテレビの報道にあるように、東京電力福島第1原発の事故は深刻な状況にあります。皆さま大変不安なことと思います。 ◎被ばく量、普段と同じ/報道・発表、科学的に正確 東北大加齢医学研究所 川島隆太教授 <「絶対」と言えず> こうした中、信じられないことですが、放射能の被ばくを恐れて、診療を放棄し逃げだす医師まで出ていると聞きました。東北大医学系研究科の教授として、放射線防御に関する医師への教育が足りなかったと猛省するとともに、同じ医師として、そのような人がいることが悲しくて悔しくて仕方ありません。 現在の放射能に関する報道は科学的には極めて正しいものです。東北大でも放射能の測定をいくつもの研究室で行っていますが、政府の発表にうそ偽りはありません。 こうした報道を見聞きしていて皆さんが一番不安に思うのは、専門家が決して「絶対に」安全であると
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く