大阪キタの歓楽街・北新地や周辺で、夜間の放置自転車が増えている。不況でホステスらがタクシーを利用せず、自転車通勤するためだ。大阪市によると、一帯の夜の放置自転車はピーク時に2000台を超えるが、対策を進める市も酔客らとのトラブルを恐れ、夜間の撤去作業には及び腰。クラブなど約2500軒の飲食店が集まる夜の高級社交場は、送迎の社用車やハイヤーに代わり、自転車が目立つ街に変ぼうしつつある。 夜間に最も自転車があふれるのは、北新地西のオフィスビル「堂島アバンザ」付近。夕方、自転車がビルを取り囲むように並び始める。4月のある平日、午後6時ごろからホステスや飲食店の従業員が次々と駐輪し、午後8時半ごろには300台以上に膨らんだ。国道2号沿いの歩道も、夜は300メートルにわたって数百台の自転車が駐輪された。 飲食店主らによると、放置自転車が急増したのは数年前。タクシー通勤していたホステスらが、不況で自転