子供の数がどんどん減少していくことに対しての不安と疑問。それは法則に基づくものという、もうひとつの視点に納得させられました。今回は内田樹さんのブログ『内田樹の研究室』からご寄稿いただきました。 増子化対策 共同通信の取材。テーマは少子化・未婚化・婚活。同じテーマで何度もしゃべっている。同じことを何度も書くのも疲れるけれど、基本的なことなので、繰り返す。 「少子化問題」というものは存在しない。 例えば、新石器時代に「少子化問題」というものは存在しなかっただろう(その時代に生きたことがないので想像だが)。その時代の集団において、「最近、みんな結婚しないし、子供が生まれないのはまことに困ったことだ」というような問題があったとは思えない。そんな問題をかかえた集団は数世代で(はやければ一世代で)消滅してしまったはずだから、そもそもそれが「問題」として意識される暇さえなかった。「親族を形成する」という