東京都知事選で「日本のサンダース」と呼ばれている候補がいると聞いた。弁護士の宇都宮健児氏(73)だ。米上院議員のバーニー・サンダース氏(78)は、前回の米大統領選の民主党予備選で一大旋風を起こした人物。今回の予備選にも出馬し、国民皆保険や公立大の授業料無料化などを訴えて若者の熱狂的な支持を得た。今回、宇都宮氏は3回目の立候補だ。サンダース氏のような「旋風」は起こっているのだろうか。【大迫麻記子/統合デジタル取材センター】 もの静かな聴衆 選挙戦初日の第一声。選んだ場所は、都庁の前だった。宇都宮氏は2012年、初めて都知事選に立候補し落選。以降、都政の諸課題を知ろうと、都議会の傍聴を続けている。ここを選んだのは「今度こそは」という強い思いの表れかもしれない。 曇天のもと、ネクタイを締めたスーツ姿でマイクを握った宇都宮氏。まず発したのは、やはり新型コロナウイルスについてだった。 「コロナ災害に
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