以前の記事で、これまで「平和の像」がドイツで展示されるたび、必ず日本政府から抗議されていることを紹介した。ベルリン・ミッテ区の「平和の像」に対しても、日本から激しい抗議活動が行われた。日本政府の正式な抗議だけでなく、与党自民党の有志議員や、姉妹都市である新宿区などの地方自治体、民間の右派団体からも個別に抗議の書簡やメールも送られた。 しかし、そうした日本側の抗議はほぼすべてが歴史修正主義的なもので、差別的なものである。そしてそれは現地の関係者に見抜かれていた。前回の記事でも紹介した「なでしこアクション」がミッテ区の区長にあてた手紙は、正常な判断能力がある者からみれば怪文書としかいえないものであるが、その中では「嘘をつくことは韓国人の特徴」などの読むに堪えない記述が詰め込まれている。 今回、当初の予定だった一年間の設置のみならず、より踏み込んだ恒久的な設置を視野にいれることが決議されたのは、