「1メートル以上近づくと鼻が曲がるよ」 「ニオイがスゴイから人のいないところでつくって るんだ」と、現地ではそんなウワサが飛び交う。 その実態は?伝説のベールが今、とき明かされる。 ハウカットルはアイスランドのサメ肉を常温発酵させたものだ。サメは体内に尿素をたくわえているから、日がたつとこの尿素がアンモニアに変わり、ものすごいニオイをはなつ。一般のサメ料理は流水でさらすことでこの尿素を抜くのだが、ハウカットルはもっとワイルドだ。ニオイを抜かずにそのまま数ヶ月発酵させてしまう! はじまりは9世紀ごろアイスランドに移住したバイキングの食べものだったらしい。アンモニアのせいで山の中へ運んでも腐敗することがないことから、保存食として利用されたのだ。 サメ肉を発酵させる工程。 ニシオンデンザメ(グリーンランド・シャーク) がもっぱら使われる。 ハンパじゃないニオイの ためか、発酵場は 人里はなれた郊