「島」に始まる連作 “Sunflower cycle” の一編。 2014年5月 Reach for Infinity に初出。 分量およそ7200語、日本語訳なら文庫40ページ弱くらい。 あらすじ 国連ディアスポラ機構(United Nations Diaspora Authority)の計画が着々と進む地球。ゲート建造船の一隻〈エリオフォラ〉の乗組員サンデー・アゥズムンディンは、乗船意志の最終確認を前に休暇を願い出る。その不在が証明されて久しい自由意志の体験を謳うサンダイヴ・ツアーに参加し、己の自由と運命を見極めるためだ。 感想 「島」の語り手サンデーの生い立ちとジャンプゲート建設計画の発端が明かされる、というわけで連作の時系列としては最古に当たる2120年代が舞台。 サンデーは生まれる前から入念な調整を施された「胞子」のひとり。星々への憧れ、孤立への耐性、豊かな知性といった任務に必須