<教育への日本の公的支出が少ないことはよく知られているが、子ども1人あたりの支出額で見てもOECD加盟国で最低レベルだった> 日本は経済大国だが、教育にカネを使わない国であることはよく知られている。その根拠とされるのが、GDP(国内総生産)に占める公的教育費の支出額の割合だ。 今月公表されたOECD(経済協力開発機構)の2017年版の教育白書によると、2014年の日本の数値は3.2%と加盟国の中で最も低い。ここ数年は最下位を免れていたが、再び不名誉なランキングに転落してしまった。 しかし日本は少子化が進んで子どもが少ないので、この割合が低いのは当然という見方もできる。子ども人口比が15%の国と30%の国を同列で比べるのは公平ではない。そこで、子ども・若者1人あたりの額を試算して比較してみる。 2014年の日本の名目GDPは4兆8531億2100万ドルなので,先ほどの比率(3.2%)をかけて