愛知県一宮市と岐阜県羽島市との境の木曽川中流部で、川底の土砂がえぐり取られたように、異常に深くなっている場所があることが、独立行政法人・土木研究所自然共生研究センター(岐阜県各務原市)の調査でわかった。 この深みは直径約100メートルにわたって、クレーターのようにすり鉢状に広がっており、周囲の水深が3メートル程度のところ、最深部は約20メートルに達していた。えぐれた部分は拡大する傾向にあるうえ、他にも深みは複数見つかっているといい、アユを始めとする生態系への影響も心配されている。 同センターによると、異常な深みが見つかったのは、河口から約37キロ上流の地点で、付近の川幅は約300メートル。さらに1~2キロ上流では、川底の砂がなくなり、1600年以上前の泥炭層が露出した場所もあった。 こうした現象について、同センターの萱場祐一センター長は、1990年代まで行われていた建設工事用の砂利採取と、