東京・西荻窪のタイ料理店「ハンサム食堂」の小上がりで、フリーのプログラマーである清水直美さん(仮名、43歳)を待っている。 筆者は直美さんと旧知の間柄であり、彼女の恋愛遍歴もある程度は知っている。先日、<以前に話をしていた彼と今春に結婚しました。需要があれば使ってください>とのありがたいメールをもらった。本連載を読んでくれているのだろう。 前夫との別居中、都内のバーで出会う さっそく会食がてらのインタビューをお願いすると、<中央線沿いで大宮さんが好きな店がいいです>との返事。いくつかの店が思い浮かび、キリリと整った顔立ちの直美さんにちなんだ店名で選ぶことにした。 約束の時間から少し遅れて来た直美さんは丁寧に詫びた後にビールを注文。あまり体調が良さそうではないが、アルコール抜きの会食などは考えられないようだ。8年前、現在の夫である隆文さん(仮名、56歳)と出会い、名刺交換をしたのも都内のバー