本に関するbono_hakoのブックマーク (373)

  • ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章について

    ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章について 山形浩生 草思社の倒産で一時はどうなるかと思った『銃、病原菌、鉄』邦訳だが、無事に復活して文庫にもなって、まずはめでたい。おもしろいだし非常に含蓄があるので、これが入手困難になるのは大変痛かったもので。 しかし、アマゾンのレビューを見ていると、変な記述に出くわした。これだ: 翻訳されていない一節 (Tsiroeht Emag) 訳されなかった章がある? そんなバカな。草思社が(愚かにも)参考文献をカットしたのに怒ってみんなで訳したときに、原書はちゃんと見ているがそんな章はなかったぞ。(なお、草思社も知恵をつけて、その後参考文献をウェブで公開したうえ、文庫版にはちゃんと載せているのでご安心を。)それも日人に関する章で人間宣言がどうしたこうした? そんな最近の話を扱っているわけもないと思って、コメントにもそう書いたんだが…… 調べて

  • 「戦争の世界史」はスゴ本

    ギルガメシュ王の戦いから大陸弾道ミサイルまで、軍事技術の通史。人類が「どのように」戦争をしてきたかを展開し、「なぜ」戦争をするのかの究極要因に至る。書は非常に野心的な構想に立っている。軍事技術が人間社会の全体に及ぼした影響を論じ、戦争という角度から世界史を書き直そうとする。 最初は大規模な略奪行為だったものから、略奪と税金のトレードオフが働き、組織的暴力が商業化する。戦争という技芸(art of war)を駆使する専門技術者が王侯と請負契約関係を結ぶ。常時補給を必要とする野戦軍を、その経済的作用から「移動する都市」と喝破したのはスゴい。略奪して融かされた金銀地金は市場交換を促進し、従軍商人は日用品から武器まで売りつけていたから。 そして、現代の軍産複合体の前身にあたる軍事・商業複合体が形成され、ライバルとの対抗上、この複合体に依存して商業化された戦争を余儀なくされる。民間から集めた税金で

    「戦争の世界史」はスゴ本
  • 認証がかかっています

    こちらのブログには認証がかかっています。 ユーザー名 パスワード Powered by Seesaa

  • 羊をめぐる冒険/村上春樹(3) - 東京永久観光

    村上春樹を論じたものについて、他に少しだけ。 * 『羊をめぐる冒険』は1982年の発刊で、私はその1、2年後に『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』を含めて読んだ。そのころ、村上春樹の評論をまとめたあるで、私は、主人公の自閉性を強調した三浦雅士の解釈にハマった。「村上春樹とこの時代の倫理」という題名だったと思われる。また同書で、加藤典洋は「羊をめぐる冒険」に批判的で、「クライマックスを前に、なぜ女を帰してしまったのだ」と文句をつけていて、奇妙な論じ方だなと思った。 * 蓮實重彦の『小説から遠く離れて』は、「羊をめぐる冒険」および同時期に発表された日の代表的な小説をまとめて論じている。「羊」には批判的で、それに対比させつつ、高橋源一郎を少しだけ肯定、中上健次を大いに評価していたと記憶する。私は90年代に読んだのだが、論じられる小説の中身より、論じる評論の形態のほうが明らかに気を引いた

    羊をめぐる冒険/村上春樹(3) - 東京永久観光
  • 「疫病と世界史」はスゴ本

    感染症から世界史を説きなおしたスゴ。 目に見えるものから過去を再現するのはたやすい。事実、書簡や道具から過去を再構成することが歴史家の仕事だった。が、この一冊でひっくり返った。「目に見えなかったが確かに存在していたもの」こそが、人類史を条件付けていたことが、この一冊で明らかになった。 著者はウィリアム・マクニール、名著「世界史」で有名だが、書では、感染症という観点から世界史を照らす。欠けている部分は推理と計算を駆使し、見てきたかのような想像力を見せつける。それは、面白いだけでなく、状況証拠を示すことで強力な説得力を併せ持つ。 書の結論はこうだ。 人類の出現以前から存在した感染症は、人類と同じだけ生き続けるに違いない。人類の歴史の基的なパラメーターであり、決定要因であり続ける。 書は、宿主である人と病原菌の間の移り変わる均衡に生じた顕著な出来事を探っていく。帝国や文明の勃興・衰亡レ

    「疫病と世界史」はスゴ本
  • 数学が出来ても、バカはバカ!? -『神は数学者か? 万能な数学について』 - HONZ

    英語ができても、バカはバカ」とは、どこかで聞いたようなセリフだが、「数学ができても、バカはバカ」という命題は、はたして真なのか、偽なのか。英語と同じように、数学を道具や媒介物と位置づけるなら、この命題は真となる。それなら話は簡単だ。結論は「数学を勉強せずに、を読め!」である。 しかし数学は、道具と位置づけるには、あまりにも上手く出来過ぎているようにも思える。全宇宙だけでなく、きわめて複雑な人間の営みさえも見事に記述することができるのだ。これなら、道具は道具でも「神の道具」ではないかと考える人間がいても不思議ではない。かのアインシュタインも、こう語っている。「数学は、経験とは無関係な思考の産物なのに、なぜ物理的実在の対象物にこれほどうまく適合するのか?」 この命題を、書の言葉で置き換えると、「数学は発見か、発明か?」という問いかけになる。神が自らの想像によって創造した数学、それを人間は

    数学が出来ても、バカはバカ!? -『神は数学者か? 万能な数学について』 - HONZ
  • サイエンスで魔法の種明かし 『鉄は魔法つかい』 - HONZ

    書店は猟場であり、探しはハンティングである 今月読むの紹介は闘いだ。そう、これは大人たちのポケモンバトルだ どちらもHONZ随一の武闘派、鈴木葉月の言葉である。HONZメンバーは常にもっと面白いはないかと日々新刊情報に目を光らせている。毎月第一水曜日に行われる朝会の前日に都内の大型書店に出かければ、“ハンターの目“をしたメンバーを見つけることはそれ程難しいことではないだろう。朝会の前日でなくたって屋には出かけるのだが、どんなを見落としているかも分からない。妥協した無難なを紹介したときにメンバーから向けられる、「あー、そのね。知ってる、知ってる」という視線の冷たさはシロクマも逃げ出すほど。ギリギリまで良いポケモン、ではなく新刊を探し続ける必要があるのだ。 そんな調子でリアル書店だけではなく、ハマザキカクが紹介した凶悪ツールも使いながら新刊情報をチェックしているのだが、それで

    サイエンスで魔法の種明かし 『鉄は魔法つかい』 - HONZ
  • 『ポルノ雑誌の昭和史』 - HONZ

  • 〈統計学へのお誘い本リスト(11 Nov. 06 版)〉 - leeswijzer: een nieuwe leeszaal van dagboek

    → アップデート:〈6-September-2011版〉. 数理統計研修の受講生から,「統計学の参考図書を紹介してほしい」との依頼があったので,下記のような「お誘いリスト」をつくってみた.“門前”から“門”までの「参道」がやや長い気がするが,そこは気の迷いや逡巡が憑いてまわる相手のために,ということでご容赦を.また,いったん“入門”してしまった後は,手法ごとにそれぞれ適切な(中級書)がきっとあると思うが,上のリストではそこまでは考えていない.ただし,ぼくの担当している講義が「実験計画法」だったりするので,この分野については数冊選んで,リストに付けた.なお,〈R〉に関する参考書は別のリストを参照されたい. ご意見などありましたら,ご連絡ください. 門前で迷っている人のためのコミック系入門書 高橋信『マンガでわかる統計学』(2004年7月刊行,オーム社,ISBN:4274065707→版元

    〈統計学へのお誘い本リスト(11 Nov. 06 版)〉 - leeswijzer: een nieuwe leeszaal van dagboek
  • 羊をめぐる冒険/村上春樹(2) - 東京永久観光

    「羊」が何を意味するか。ジンギス汗の名が呼びだされもしているが、モンゴル的な征服権力意志を象徴していると、一応いっていいだろう。(川村二郎「文藝時評」『文藝』1982・9) 「羊」とはいったい何なのか。おそらく村上春樹はそれは結局は何かのメタファーではなくメタファーのためのメタファーだといいたいに違いない。事実、その通りだろう。/だがそれを承知で私としては最後に敢えてこの「羊」の正体を解釈してみたい。村上春樹がこだわりつづけた「羊」とは実は、あの一九六〇年代末期から七〇年代初頭にかけて当時の若い世代をより非現実の彼岸へと押しやった「革命思想」「自己否定」という「観念」ではないだろうか。(川三郎「村上春樹をめぐる解釈」『文学界』1982・10) 羊の世界は「他者性」の象徴である。(井口時男「伝達という出来事」『群像』1983・10) 著者が世代的に少しずつずれている三人の男のなかを〈羊〉に

    羊をめぐる冒険/村上春樹(2) - 東京永久観光
  • 羊をめぐる冒険/村上春樹(1) - 東京永久観光

    何の脈絡もないが、『羊をめぐる冒険』を久々に読み始めた。これが面白くて あっというまにページが過ぎる。ただ「いつ題に入るんだっけ」と思う。「なんだこれ長い前置きだったのか」「あれこれもまた前置だよ」みたいな。 そんなふうに、面白いのと先が気になるのとで、とても中断などできずに読み終えた。「そもそも小説って無理したり苦労したりして読むもんじゃなかったよな」と思い直す。しかしながら、改めて問い出すと、わからない。「羊って何のこと」とか。「鼠はなんで死んだのだ」とか。 今さら解釈を知りたくなってを探した。 行き着いたのが『村上春樹スタディーズ 01』。このシリーズは大勢の文学研究者や文芸批評家の春樹評をたくさん集めており、『01』は初期3部作(風の歌・ピンボール・羊)を主に扱っている。 …しかし「羊って何のこと」「鼠はなんで死んだのだ」といった大衆的な真っ直ぐな問いに真っ直ぐに答える人はいな

    羊をめぐる冒険/村上春樹(1) - 東京永久観光
  • 『さいごの色街 飛田』 - HONZ

    HONZに参加して以来、自分がどのようなを取り上げてきたのか、棚卸しなんぞしてみた。最初のダムはともかく、銀座のインド料理屋、川崎を拠地としていたプロ野球球団、東京スカイツリーと東京タワー、自由が丘のスイーツ。いかん、いかん、エリアが東京近郊に寄り過ぎている。オレは東京ウォーカーか!HONZは全国区の媒体だぞ。 そんなわけで思い切って東京を離れ、遠征へと出かけることにした。遠征に出かけるとなると、ついつい羽目を外したくなるのが、男の性(さが)。そうこうしているうちに辿りついたのが、飛田新地である。と、誰に問い詰められたわけでもないのに弁解してみる。 飛田新地は、大阪市西成区に今なお存在する色街だ。面積は、概ね400メートル四方。北寄りが「青春通り」 「かわい子ちゃん通り」、南寄りが「年増通り」「妖怪通り」「年金通り」などと呼ばれている。碁盤の目の街路に沿って居並ぶ「料亭」の合計は、16

    『さいごの色街 飛田』 - HONZ
  • 伊藤聡「比喩をめぐる冒険――村上春樹の辿りついた新しい日本語」 - ビジスタニュース

    伊藤聡「比喩をめぐる冒険――村上春樹の辿りついた新しい日語」 2011年10月25日02:00 担当者より:『生きる技術は名作に学べ』(ソフトバンク新書)の著者であるブロガー、伊藤聡さんが村上春樹の比喩についての綴った一文です。ぜひお読みください。また、伊藤聡さんのインタビューもどうぞ。聞き手は加藤レイズナさんです。 更新日:2011/10/25 毎年のようにノーベル文学賞の候補に上がりながら、2011年も受賞を逃してしまった村上春樹。人がどのていど受賞を望んでいるかはわからないが、いずれにせよ村上が全世界的に受容されうる小説の書き手であることはまちがいない。村上がここまで広範囲な人気を獲得している背景のひとつに、彼自身がシグネチャー(物語に刻印された、固有の作家性といった意味)と呼ぶ文章的特徴やストーリー運びが挙げられるようにおもう。 仮に村上春樹を一度も読んだことがなくても、

  • 人類の歴史に残る15冊の奇妙で謎めいた書物 |SEO Japan by アイオイクスSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ

    電子書籍の登場で紙のは消え去るとはいわないまでもマイナー化すると思っている人は多いかもしれません。人類の歴史の中で何千万冊というが書かれてきたわけですが、今回はその中から「奇書」といわれて現代に引き継がれるを15冊紹介します。歴史オカルトミステリー好きなあなたにぴったりかも? — SEO Japan 電子書籍リーダー上のファイルよりもを好む多くの理由の1つ:には歴史がある。時に、その歴史は明快で顕著である。は、それに伴った思い出や感傷的な価値を持っているのかもしれない。しかしながら、時に、歴史は奇妙で、歪められ、隠される。特定のには、ミステリアスな部分や、ワクワクするような謎の言葉や、正常な領域を超えた何かがある。 これは、そういった、学者を悩ませ愛書家を興奮させてきたのリストだ。電子書籍について心躍ることはたくさんあるが、のそのミステリアスな原点は決して新しいフォーマ

    人類の歴史に残る15冊の奇妙で謎めいた書物 |SEO Japan by アイオイクスSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ
  • 山本『古典力学の形成』

    名称が歴史を反映していないという事例は科学史に数多くあるが、その典型とも言えるのが「ニュートン力学」である。今日「ニュートン力学」と聞けば、大学で物理学を学んだことのある人であれば誰しも、運動方程式を立ててそれを数学的に解くことによって物体の運動を求めるという手続きを思い起こすだろう。そして多くの人は、そういった方法がニュートンによって完成あるいは発明されたと思っているに違いない。ところが実際の歴史を見てみると、このイメージがまったくの誤りであることがわかる。力学理論の発展という観点から見るならば、古典力学はニュートンに引き続く一世紀のあいだに作り上げられたと言えるのである。 書はこの、ニュートンの『プリンキピア』(1687)からラグランジュの『解析力学』(1788)まで――ほぼちょうど百年――の力学理論の歴史を辿っている。1960年代以降の科学史の研究成果を基にした内容であり、どちらか

  • <村上春樹ランを語る ライナーノーツ> 「限りなく蛇足に近いインタビュー後記」- Number Web

    Numberのランニング特集第2弾、Number Do「100人が語るRUN!」特集 では、フルマラソン完走30回以上を数える村上春樹さんへのロング インタビュー「僕は走り続けてきた、ばかみたいに延々と」を掲載しました。 Number Webでは、雑誌で紹介しきれなかったエピソードや取材時の模様を 「インタビュー後記」として特別公開。「村上春樹のランを読む」ための ブックガイドも収録しました。 村上春樹さんへのQ&A 「そうだ、ランナー村上さんに聞いてみよう」と あわせてお楽しみください。 2011年2月9日水曜日。穏やかに晴れた冬の日の午後、東京の駒場東大前にある瀟洒なハウススタジオで村上春樹さんへのインタビューは行なわれた。 インタビュー開始の1時間前、今回の企画の責任者、Number編集部の涌井くんがタクシーで村上春樹さんを事務所へ迎えに行く。緊張のせいか、もともと強ばっている顔がさ

    <村上春樹ランを語る ライナーノーツ> 「限りなく蛇足に近いインタビュー後記」- Number Web
  • honza.jp

    This domain may be for sale!

  • The Red Diptych

    ようこそゲストさん ブログトップ 記事一覧 ログイン無料ブログ開設 The Red Diptych

  • 読みあぐねている人のためのピンチョン入門 (逆光 - トマス・ピンチョン) - 青色2号

    恒例となりました「おまえピンチョン言いたいだけやろ!!」のコーナーです。このたび『逆光』を読み終えましたので感想……と思いきや、そもそも感想だのレビューだのは、良質なものがすでにネット上にあふれておった。とりあえずこのエントリの最後にもいくつか載せましたが、これだけいろいろあって、僕なんかが何をか言わんやと思ってしまいましたので、今回は違うことを書きます。 それはいったいなにかってえとですね、新潮社からトマス・ピンチョン全小説が刊行され、僕がこうして恒例になるほどピンチョンの小説の感想を書いているというのに、僕の観測範囲でこれらを読む人が増えたようには思えないということに関連しています。そう、これは完全に僕の不徳の致すところ、もうちょっとこう、「ピンチョン気になるな、でも高いし面倒そうだな」って人が読んでほしい。面白い感想など書いてほしい。みんなが読めばきっともっと(僕にとって)愉快な世界

    読みあぐねている人のためのピンチョン入門 (逆光 - トマス・ピンチョン) - 青色2号
  • 藤木久志『刀狩り―武器を封印した民衆』 岩波新書 新赤版965(2005年8月19日発売)

    岩波書店公式サイト

    藤木久志『刀狩り―武器を封印した民衆』 岩波新書 新赤版965(2005年8月19日発売)