積水ハウス海喜館地面師事件の容疑者逮捕のニュースが報じられ、地面師暗躍の脅威とともに、ふたたび積水ハウス社のリスク管理の問題に光があたっています。買受希望のライバル会社も虎視眈々と買受の機会を狙っている、そして社長さんのゴーサインが出る、土地所有者とされる売主(らしい人)は、確認書類として本人認証に関する公正証書も持参している・・・・そんな状況において、果たして積水さんは「これは怪しいからやめとけ」と取引を中止できたのでしょうか。 もし仮に中止をしたとして、(実行犯はあきらめて)事件にもならなかった場合、その「やめとけ」と勇気をもって取引を止めた役職員は、どのように組織で評価されるのでしょうか。別件で被害者が出れば「組織を救ったヒーロー」として評価されますが、犯罪が実行されなかったときには誰にも評価されないだけでなく、「空気を読まないやつ」「リスクにチャレンジできないリスク」などと揶揄され