あなたは『ペタンク』をご存知だろうか? ペッタンコではなく、ペタンクである。フランスをラグビーW杯取材で旅して1ヶ月半が経つ。リヨンからトゥールーズ、ボルドー、モンペリエ、マルセイユ、そしてパリといろんな町を歩く。公園で、広場で、草地で、日本では見慣れないスポーツを目にしたのだった。「ありゃ、なんだ?」 中高年の男性が10数人集まり、鉄のボールを投げて楽しそうに遊んでいる。いや、スポーツをエンジョイしている。とても真剣で、静かな熱気があふれているのだ。時々「ダッコー(OK)」だの「スペール(最高)」だの、短い感嘆の声が口から漏れる。 パリではヴァンセンヌの森でも見たし、“美の殿堂” ルーブル美術館そばのチュイルリー公園でも見た。じっと観察する。ゲームの有り様は、ゲートボールのようでもあるし、カーリングのようでもある。 ここは例のごとく、やっている人に直接聞くのが一番だろう。夕方の、花