東日本大震災で被害を受けた茨城県ひたちなか市にある住宅の土蔵から、戦国大名、伊達政宗の密書が見つかり、当時南方への勢力拡大を狙っていた政宗の意図がうかがえる史料として注目されています。 見つかったのは、伊達政宗が1589年に常陸の国、今の茨城県那珂市にあった額田城の城主、小野崎昭通に宛てた密書です。 この密書は、東日本大震災でひたちなか市にある住宅の土蔵の一部が壊れて、土蔵の所有者が所蔵品を整理している中で見つかったもので、震災で被災した古文書の修復と整理に取り組んでいる茨城大学人文学部の高橋修教授らが確認作業を行いました。 高橋教授によりますと、この密書は、当時、政宗と敵対していた佐竹氏の勢力下にいた小野崎昭通に対して、佐竹氏を裏切るよう持ちかけ、その報酬として領地を与えることを約束する内容になっています。 密書の中には、「政宗」と名前が書かれ、政宗が使っていた印が残っています。 高橋教