どのような行為が「戦争犯罪」と呼ばれるかは、国際政治における各プレーヤーの法的解釈によって異なる[イスラエル軍の空爆で破壊された瓦礫の中から負傷した少女を救出したパレスチナ人男性=2023年10月25日、ガザ市](C)EPA=時事 ハマスの襲撃と、それを受けたイスラエル軍のガザ地区への空爆によって、すでに多数の民間人死傷者が出ている。国際政治の場では、こうした行為を非難する際に「戦争犯罪」というワードが使われることがあるが、国際法上の「戦争犯罪」が成立するには様々な条件がある。紛争の当事者が互いを国家として承認していない場合、拠って立つ法的な前提がそもそも異なることとなり、ある種のパラレルワールドが生じる。 裁判になれば、各プレーヤー(=当事者。本記事では直観的なわかりやすさのため、プレーヤーと呼ぶ)が法的主張を行う。そのため、法廷ではプレーヤーの数だけ法的パラレルワールド(複数の法的な世
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