所詮、政治とは権力闘争である。古今東西、それは絶対の現実である。 今週、永田町では2つの雑誌記事が話題に上った。ひとつは〈中川秀直・自民党元幹事長「愛人スキャンダル」告白した〝政策本〟の中身〉(週刊現代)、もうひとつは〈救国提言 日本よ、「大きな政治」にかえれ/麻生太郎・与謝野馨〉(文藝春秋)、それぞれが政界のキーマンを主役にした政治記事である。 永田町ではこの2つの記事は、麻生氏に続いて、中川秀直、与謝野馨の両氏も「ポスト福田」へ名乗りを上げたものと受け止められている。国会議員や政治記者の間でのみに通用するきわめて内輪の論理であるかもしれない。だが、それでも自民党内の勢力図を変えるには充分な根拠をもつと考えられている。 通常国会終盤を迎えて、永田町周辺は俄然、騒がしくなってきた。支持率低迷に喘ぐ福田政権を横目で見ながら、超党派での「勉強会」や「議員連盟」が次々と立ち上げられている。