「着うた」は音楽の一時性、消費材化を進めた? ── 「着うた」が普及したことで、音楽を聴く選択肢が増えましたが、音楽業界やファンに対してどんな影響を与えたと思いますか? 津田 「着うた」は、音楽を良くも悪くも「消費財」的なものにしたんじゃないかという印象を持っています。音楽がテンポラリ(一時的)なものとして消費されることが加速されたんじゃないかと。 レコード会社は、「着うた」が売れて喜んでいますよね。実際にやってみたら利益率が高いし、「意外と儲かるじゃん」というのが本音でしょう。ただ、アーティストの反応は複雑で、儲かって喜んでいる人もいれば、音質があまりよくないし、曲を「ぶつ切り」にして売られるのが嫌だという人もいます。 携帯電話向け音楽配信のユーザーは、中高生がメインです。彼らは決済方法がネックになっていて、パソコン向けの音楽配信で気軽に楽曲を買えないんです。 パソコン向け音楽配信のうち
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