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ブックマーク / sivad.hatenablog.com (27)

  • セカンド・インパクトにいたる幹細胞研究のラプソディー - 赤の女王とお茶を

    幹細胞WARS―幹細胞の獲得と制御をめぐる国際競争 作者: シンシアフォックス,西川伸一,Cynthia Fox,志立あや,千葉啓恵,三谷祐貴子出版社/メーカー: 一灯舎発売日: 2009/07/01メディア: 単行購入: 8人 クリック: 99回この商品を含むブログ (4件) を見るクローン羊ドリーの誕生が幹細胞研究のファースト・インパクトだったとしたら、当然セカンド・インパクトは山中博士のiPS細胞ということになると思います。 書はセカンド・インパクト直前までの幹細胞研究の動乱をケレンミたっぷりに描いた科学教養書。一般向けとはいえ、医学、生命科学、遺伝学の専門的な知識もどかどか投入されてきますので、専門家が読んだとしても十二分に歯ごたえのある硬派な一冊です。 今となっては報道もiPS細胞一色になってしまっていますが、なぜこの発見があれほどまでに世界を騒がせたのか、これを読めば実感と

    セカンド・インパクトにいたる幹細胞研究のラプソディー - 赤の女王とお茶を
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    cTak 2009/12/27
  • 基礎科学が種まきだとするなら日本に必要なのは苗を育て収穫しおいしく料理して食卓に届ける仕組みだ - 赤の女王とお茶を

    まさにタイトル通り。 週末は出張と博士ミーティングが連続して仕分けについてはリアルタイムでは見ていないのですが、ついった等で概要は把握しました。 緊急メッセージ、未来の科学ために 職の研究者ではない榎木氏が真っ先に動いているということが象徴的。第一声としてはバランスの取れたよい文章ではないしょうか。 科学は重要だし、わたしもその末端でメシをわせていただいているのでもちろん守りたい。 社会的に発言すべきということはかねてより言い続けてきたことなので、それも大歓迎です。 ただせっかく科学者なのだから、科学者らしさをいかすのも悪くない。 科学研究でなにかを考える時には、「これまで何があって、今どうであり、これから何をすべきか」を押さえておくのがいろはです。 日の科学政策でなにが起こってきたのか、ざっと把握するには以下のエントリがよくまとまっています。 博士はなぜ余るか? 日の科学技術政策

    基礎科学が種まきだとするなら日本に必要なのは苗を育て収穫しおいしく料理して食卓に届ける仕組みだ - 赤の女王とお茶を
    cTak
    cTak 2009/11/16
  • たぶん科学リテラシー以前に生活リテラシーが必要なんだと思う - 赤の女王とお茶を

    当に一般人に科学常識は必要なのか。 科学知識や科学リテラシーがあったほうがいいか、というと、もちろんあったほうがいいですよ。 政治や経済や歴史や心理や法律やITや語学や芸術なんかの知識やリテラシーがあったほうがいいのと同じく。 ただし、現代は複雑で巨大で、すべての分野で専門知識をマスターするのは不可能。 当の科学者であってすら、自分の専門以外で十分なリテラシーがあるとは限りません。 だから教育において「まず」教えるべきは、もっとヒューリスティックな「生活リテラシー」とも言うべきものではないでしょうか。 たとえば正確な科学知識がなくとも、また多少は怪しいものを買ってしまったとしても、当に危ないところまではいかないようなセンス。 世の中見わたしてみると、正確で厳密な知識がなくても、危ないものはうまく察知してするりと回避してしまう人がいますよね。 世間知とか呼ばれることもあるのかもしれません

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    cTak 2009/09/29
  • 学生やポスドクを政局の犠牲にしないよう民主党にロビイングしよう - 赤の女王とお茶を

    政権交代にともなって、自公政権が予定していたさまざまな政策プロジェクトが凍結されたり、変更されたりするようです。 まあ政治は資源分配なのですから、どこかが得をすればどこかが損をする、ということはある程度避けられません。 科学研究ももちろん例外ではないわけで、特に最近ぶち上げられた内閣府主導の総額2,700億円「世界最先端研究支援プログラム」などはその最たるものでしょう。 私個人としては、大型プロジェクトは出口とそこに至る道筋をしっかり検討して欲しいと思っていますので、正直大丈夫かなと感じていましたし、研究業界にもいろいろと異論は聞かれていました。 欧米を見るまでもなく、科学研究もいまや政治的な流れの中にあるものですから、政局から完全に守られるとは思いません。 しかし、議員の皆さんはあまりご存じないと思いますが、科学プロジェクトの下には、それを支える多くの若い大学院生やポスドクたちの生活と人

    学生やポスドクを政局の犠牲にしないよう民主党にロビイングしよう - 赤の女王とお茶を
  • 民主党の科学政策が非常にショボイ件 - 赤の女王とお茶を

    こちらで指摘されてることなんですが、確かにウェブで見る民主党の科学政策は掲げる理想はいいとしても、ちょっと具体性に乏しすぎるといえるでしょう。作成が2002年になってるし*1。 この辺が科学技術政策の政治的優先順位の低さを如実に表しているんでしょうね。 ただ政党として観るならば、民主にしろ自民にしろ、議員レベルで科学技術研究の現場や政策に精通してる人ってのはほとんどいない。 自民なら尾身幸次氏や加藤紘一氏、民主なら鈴木寛氏あたりですかね。少なくとも長期的にコミットしてるのは。 自民党は文部科学省や経済産業省と共に、平成7年に施行された「科学技術法」に基づいてこの10年大学院拡充やポスドク1万人計画、大学法人化などいろいろとやってきたわけですが、その方針も現在いろいろとガタがきて、当の文科省すら博士定員の削減をいい始める状態です。 仮に民主党に好意的に見るとすれば、霞ヶ関という世界最大の

    民主党の科学政策が非常にショボイ件 - 赤の女王とお茶を
  • 科学政策に関する公開質問状を各党に送ったよ - 赤の女王とお茶を

    最近マジメな話ばっかりだなぁと思いつつも、まあものごとタイミングがあるからということで。 先日、民主党の科学政策ってどうよという記事を書きましたが、かといってどこなら素晴らしい、というのも見えてきません。 そこでNPOサイコムさんと相談のうえ以下のような質問状を作成しまして、自民党、民主党、公明党、共産党、社民党、国民新党、新党日、改革クラブさん宛に送付いたしました*1。 サイコムさんのほうからも発表があるかと思いますが*2、取り急ぎこちらでも紹介させていただきます。 a)科学技術研究全般について 日の科学研究は1995年に制定された科学技術法、および5年ごとに策定される科学技術計画により重点分野が明確に示され、競争的資金が投入されるようになりました。 しかし一方で、応用研究と基礎科学の峻別がうまくなされておらず、巨大プロジェクトの実用化へのロードマップが不明確であったり、多様

    科学政策に関する公開質問状を各党に送ったよ - 赤の女王とお茶を
  • 科学政策に関する公開質問状、雑感 - 赤の女王とお茶を

    いよいよ明日に迫ってまいりました、衆議院選挙。 皆さんもそろそろ投票先を決められていることとは思いますが、せっかく質問状を出した手前、投票前に感想でも書いておこうと思います。 まず、わたし個人が科学技術政策に対して抱いている方向性はこんな感じ。 国家プロジェクトは目的を明確にし、妥当性のあるロードマップを描き、人材を使い捨てにしない 教育は国民に対して最大限開かれているべきで、ここに出し惜しみするのは日の自殺行為 基礎研究は種まき、応用研究や実用化は収穫から調理まで。種まきは多様性を大事に、調理までは出口をしっかり見て 大学の役割は一つではないし、教育から研究までいろいろな重点を持った大学があってよい いろいろな立場があるとは思いますが、わたしが評価するのならこういう観点かな。 質問状はメールと郵送(配達記録)双方で各党部に送付したので、そこまでの到着は間違いないと思います。 回答をい

    科学政策に関する公開質問状、雑感 - 赤の女王とお茶を
  • "博士ネットワーク・ミーティング@つくば"のお知らせ! - 赤の女王とお茶を

    ■テーマ:日の知的生産サバイバル 金融バブルが崩壊し、実体経済の重みが日に日に増すと同時に、現代は糧や資源、少子高齢化、新興国の人口増加と、待ったなしの問題を抱えています。 これらの問題解決には科学や技術といった実体的な知性の力が不可欠です。 一方で、博士号取得者をはじめ、日の高度知的人材は能力を十分に活かしきれているとはいえない状況にあります。 この問題の解決はアカデミアのみに留まらず、日のサバイバルをも左右するとの観点から、問題意識を共有する博士等知的人材のネットワーキングおよび意見集約を行うためのミーティングを開催します。 今後につながるネットワーク作りを志向していますので、当日はできる限り名刺持参での交流をお願いします。仕事や研究のための人脈形成、異分野との交流、知的刺激の追求、志の共有などさまざまな目的を持っておいでいただけると嬉しいです。 ※今年9月23日に京都で開催さ

    "博士ネットワーク・ミーティング@つくば"のお知らせ! - 赤の女王とお茶を
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    cTak 2009/02/08
  • 赤の女王とお茶を - なぜ研究者は貧乏なのか

    似たようなことを最近よく思う 週末の記録 研究って面白い? 「研究」という仕事には、人生を狂わせる危険な構造が潜んでいます。 まずはこちらをごらんあれ。 ハンス・アビング『金と芸術 なぜアーティストは貧乏なのか』 ここでの「芸術」を「学問」だとか「研究」に変えてみると・・ 何だかんだいって学問には威信があり、愛好者は無論のこと、それを需要しない人々でさえその権威を認める。ゆえに市場ベースでは採算がとれずとも研究には支援や公的助成がなされる。そして人材は供給過剰となり、一部の勝ち組を除けば貧困に甘んじざるを得ない。その貧困にもかかわらず研究者志願は、一部はそのリスク愛好性ゆえに、また一部は学問そのものの威信へのより強いコミットメントゆえに、市場からなかなか去らない――。 あら不思議。なんの違和感もありません。 真理の探究だとか学問の面白さだとか、それ自体は素晴らしいものです。 しかしそれが職

    赤の女王とお茶を - なぜ研究者は貧乏なのか
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    cTak 2009/01/04
    「真理の探究だとか学問の面白さだとか、それ自体は素晴らしい/しかしそれが職業となった瞬間、そこには市場が発生し、もはや個人の思惑を超えたところでシステムが作動し始める」
  • 2008-12-21 - 赤の女王とお茶を - 日本語は亡びぬ、何度でもよみがえるさ!

    水村さんのはまだ読んでないんですけど、最近他にいろいろ読んだので枕に使わせてもらいますね。 ジャーゴンってものがあります。2ちゃん語やJK語があります。 日には標準語という共通語があるのに、方言がなくならないばかりか、なぜ新たにこんなローカル語が生まれるのでしょうか? 共通語とか標準言語ってのは多様な人たちが多様な状況で使うものです。科学論文なんか非常に顕著ですが、そういう言語はどんどん最大公約数化し、単純化されていきます。微妙なニュアンスなんか使っても伝わらないリスクが高いわけで、明確でシンプルな表現だけが残っていくことになります。 言い方を変えると、英語をはじめ、標準語というものは「形式知」を伝達するための「ツール」となる、ということです。 逆にいうと、「暗黙知」や「ニュアンス」はそぎ落とされていくのです。しかし、いくら標準語が単純化しても現場そのものが単純化するわけではない。 だ

    2008-12-21 - 赤の女王とお茶を - 日本語は亡びぬ、何度でもよみがえるさ!
  • お台場の御礼と筑波の告知 - 赤の女王とお茶を

    遅くなりましたが、22日お台場サイエンスアゴラのプレ・ミーティングにおいで頂いた皆様、まことにありがとうございました! ラフではありますがためになるお話をいろいろと聞かせていただきました。 たとえば大学院や基礎研究における特許の扱い。 私も経験ありますが、特許取得の作業は煩雑ですし、その間は原則として発表は制限されます。その意味で確かにサイエンスを遅らせるといえますが、一方で知財を考慮せず成果を無邪気に発表していくと、その周辺でのビジネスの可能性を潰してしまいます。ある種の資金獲得の道を失うという意味では、これが回りまわってサイエンスを遅らせる可能性すらあります。 実際、日のバイオサイエンスは、特許制度や産業化の道筋を整備する前にアメリカの「基礎研究ただ乗り論」に追い立てられる形でまい進したため、論文は出れどビジネスがほとんど興らないという構造を作ってしまいました。 その結果ポスドク問題

    お台場の御礼と筑波の告知 - 赤の女王とお茶を
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    cTak 2008/11/28
    「お台場の御礼と筑波の告知」
  • 進化論が科学であり、ID論が科学でない理由 - 赤の女王とお茶を

    科学が『ニセ科学』を糾弾できない当の理由 進化生物学者と似非科学論者との決定的な違いに関して 師走でバタバタしておりますが、レスしとくべきでしょうから。。 まず科学全般について。 先日「地図」に例えたように、科学とは自然・社会現象を抽象化した「モデル」です。 従って、質的に検証されたり反証されたりするのは個々の事実ではなく飽くまで「モデル」の部分なのです。 そもそも、現実を「抽象化」するのですから、必ず「切り捨てる」部分が生じます。地図が現実の土地でないのと同様ですね。どんな科学実験でも、100%理論と実験結果が一致することはありえませんし、重要視される「再現性」も、100%の一致という意味ではありません。完璧に同じ実験条件というものはこの世に存在しないからです。 あたかも盲人が象を撫でるがごとく、いろいろな人がいろいろな角度から検証してみて、やがてぼんやりとではあるが妥当と思われる世

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  • 赤の女王とお茶を:科学マジックは諸刃の剣?

    最近知人から「小学生に見せる面白い実験ない?」みたいな話を向けられました。 見せて面白いとなると、やはり「科学マジック」的というか、ちょっと不思議に感じるような現象がいいでしょう。 検索してみると、出るわ出るわ。 どうやら日の理科教育振興の主力武器の一つのようです。 まあご多分にもれず私もこういうのは大好きで、子供の頃はウチでいろいろ試行錯誤して台所を汚したもんです。 ただ改めて科学教育という観点から考えてみると、「科学マジック」は必ずしもよい影響ばかりとは限らないような気がしてきました。 科学マジックを教育に使う場合、大まかには 1. 面白い、不思議な現象を見せる 2. ここには実はこんな法則が隠れているのです 3. 科学ってスゴイですね という流れになると思います。 ところがこれ、よく考えるといわゆる「水伝」の構造とそんなに変わらない。 1. 水に声をかけると物が腐らない 2. 実は

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    cTak 2008/11/15
  • 科学は必ずしも面白くないし、ロマンティックでもない

    「水からの伝言」を信じないでください 水からの伝言に対抗するには というといろいろ語弊があるんでしょうけど。 いや、面白いですよ、私にとっては。非常に「深い」面白さです。しかしその「深さ」ゆえに、ちゃんと味わうのはそう簡単でないと思うんです。 言ってみれば、発酵品の旨さといいますか。「酒」を始めとして、「納豆」、さらに「くさや」「鮒鮨」といろいろあります。好きな人には堪らないウマさですが、このウマさ、すぐに分かるものではない。このウマさには、「臭み」が伴うからです。しかし「旨み」と「臭み」は一体であり、ある意味で「臭み」こそが「旨み」でもあるわけです。当然ながら、一生嫌いな人もいます。それはそれで仕方がない。 「科学の面白さ」にもそれに近いものがあります。 小学校や中学校でちょちょいと学んだからって、恐らく当の「深さ」を伝えるのは難しい。大学院で数年間実験・研究三昧したって必ずしも分か

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    cTak 2008/11/15
  • 2008-10-27 - 赤の女王とお茶を - 研究の四象限と科学の文化

    ちょっと前の話になりますが、今回の日のノーベル賞受賞研究が軒並み「基礎」的なものだったためか、恒例の「基礎vs応用」論が局地的に盛り上がったようです。 こちらは去年の記事ですが、科学研究業界の見方としてわりとポピュラーなので紹介します。 基礎研究の反対語は? 基礎研究:すぐ役には立たない、知的好奇心のみ、道楽チック 応用研究:即役立てる、金になる、企業がやってる そんな拙くもボンヤリしたイメージをもってませんでした? 研究を「基礎←→応用」という1軸ではなく 「基礎←→末梢」「純正←→応用」の2軸で表現する。 この基準で考えることで、いろんな誤解をとくことができる模様。 原理をつきつめていくものが「基礎」で、なんかコチョコチョやってるのが「末梢」 金にならないのが「純正」で、技術に発展し金にもなるのが「応用」 分かるっちゃあ分かるんですが、「末梢」とか「純正」とかいった表現になんとなく発

    2008-10-27 - 赤の女王とお茶を - 研究の四象限と科学の文化
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    cTak 2008/10/28
    「何を知りたいのか? 何を解決したいのか?―合理性以前の問題意識。ここにこそ科学の「文化性」が現れる」
  • 日本はそろそろノーベル賞のクレクレをやめてもよい国だと思う - 赤の女王とお茶を

    今年のノーベル賞はいろいろな意味で興味深かったし、質の高いエントリが沢山書かれたと思います。 研究の奥深さや学問の素晴らしさがアピールされる一方、ノーベル賞の不完全さにもスポットライトが当たった点が特に面白かったですね。 例えばこんな記事たち。 Douglas Prasher博士のケース、ノーベル化学賞の裏側で このかたは、下村博士のおられたところ同じ海洋研究所にいて博士がみつけたGFPタンパク質の遺伝子をつかまえてその配列やアミノ酸配列を決めたものでした。 それで、まさにこの遺伝子をもちいてチャルフィー博士など今回の受賞となった研究をしようとしたのだけれども、継続困難で、研究費を打ち切られ職もうしなってしまったのだそうです。 日にノーベル賞が来た理由 戸塚洋二博士(1942-2008.7.10)です。戸塚さんこそ、ノーベル賞をもらわないわけにはゆかない人でした。 なぜ「大してうれしくな

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    cTak 2008/10/10
    「ノーベル賞にしろ、あるいはNature、Scienceにしろ、素晴らしいメディアではあるけれど、国の科学評価が海外の雑誌や財団に頼りきっているという状況はそろそろ変わってもいい」
  • ハカセミーティングの個人的感想 - 赤の女王とお茶を

    id:yun__yunさん、id:Hash、黒影さん、レポートありがとうございます〜。 開催側としてはなかなか書きにくいところもありますが、ここで私も個人として感想を書いておこうと思います。 急な開催に関わらず多くの方が集まってくれた しかも京都。関東からもかなりの参加者が来てくださって、とても嬉しかったと同時に、「場」をうまく作ればネットワークの意欲自体は十分にあるんだな、と確信しました。 で、その「場」こそが難題。科学や研究畑の人たちはこれまであまりそういうことは気にしてこなかったと思うのだけど、これを重要テーマとして認識しさえすれば方法論は必ずまとまるはず。 KGCさんはその辺さすがの先見の明です。今後ともよろしくお願いします。 ポスドク問題の原因と責任 なんというか、「責任」ということに関してはもはや歴史の問題になってしまっている。 文科省の大学院拡充がトリガーであることは明白なん

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  • 博士ネットワーク・ミーティング@京都、終了しました! - 赤の女王とお茶を

    いやー皆様、お疲れ様でした。 予定を超える40名の参加者を古都でお迎えしたミーティング。 私が不慣れな点も多く、スタッフやお手伝い頂いた院生、そして参加者の皆様方に支えられてなんとか形にすることができました。 皆さんのご専門を一部ざっと書いてみるだけでも、 分子生物学は勿論、 バイオインフォマティクス 素粒子物理学 情報科学 火山物理学 生態環境 文化人類学 科学技術社会学 科学教育 行政学 業務効率化 理論創薬 化学工学 神経科学 古書店経営 ジャーナリスト etc, etc... とまあ、雑ここに極まれりといった風情。 会でも話したように、日語の「科学」の由来は「分科の学」。サイエンスは日に入ってきた時点で、百鬼丸の五体の如くバラバラに細分化されていたわけです。 それを一つ一つつなぎ止め、全体を取り戻す。ホーリズムってことじゃあありませんよ。 科学というのは根源的に還元主義で、

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  • 博士ネットワーク・ミーティング@京都、開催します! - 赤の女王とお茶を

    2007年の第71回総合科学技術会議ではポスドク年限を制限する方針が提案され、また全国の理系大学院博士課程では学生の減少が一層加速しています。 はっきり言って今の日、博士もポスドクも科学も研究も待ったなしの状況になっています。 私もあれやこれや書いている以上できる限りのことはしていきたいと思っていまして、今回NPO法人サイコム様協力の下、NPO法人KGCの柴田代表そして株式会社フューチャーラボラトリの橋社長をお招きし、博士・ポスドク・大学院生・テクノロジスト、その他科学や研究や知識労働に携わる皆様のネットワーキングの機会を京都で設けようということになりました。 こちらでご紹介されているドラッカーの指摘のように、知識労働による生産においては専門家のネットワークがなによりも重要です。 個人のライフハックも大事ですが、一つの専門から社会に生み出せる価値は限られてきます。 特にライフサイエンス

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    cTak
    cTak 2008/08/28
  • 日本はバイオをやるのか捨てるのか白黒つける時期だ - 赤の女王とお茶を

    にわかに学歴論が盛り上がっているようですが、正直あまり指が動かないなぁ。知ってる京大の人も大概ちゃんと就職してるし、おもろいことやってる人も多いよ。官僚タイプってそんなにいるの? 仙人は何人か知ってますが。 で発端かどうか分かりませんが、ちょうど朝日に博士の話が出ていて、酵母研究の大御所柳田先生も日記で触れていることだしそっちの話をしてみます。 博士っても沢山あるのですが、現在いろいろな意味で最も問題が深刻なのはバイオ系といわれています。 メディアではips細胞をはじめいろいろな成果が報じられていますが、少なくともバイオ系博士課程に進学する学生は順調に減りつつあるようです。どこかに数字があったかな? 問題点は二つ。 1.今現在博士課程にいる学生やポスドクの進路 2.日のバイオ戦略 お互いに絡み合った問題なのですが、まずなぜバイオ系が激増し、そして余ったか、という点について。 基的には

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